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トカラ列島の小宝島の人口やフェリーでの行き方、観光地を解説します。

(2021年6月6日作成)

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、小宝島のある十島村への観光やレジャー等での来島は自粛が要請されています。自粛要請が解除されてから、来島をご検討ください。

小宝島はトカラ列島の中で最も小さな島です。

トカラ列島の他の島と違い、散策するにも平坦で南国雰囲気が味わえます。

小さな島ですが、こだからじまなっらではの風景もたくさんあります。

ここでは「小宝島」の行き方や商店、観光スポットなどを紹介します。

小宝島の人口など、基本情報

人口53人(2018年)

面積:1.00㎢

周囲:4.74㎞

小宝島の概要

小宝島は隆起サンゴ礁でできた島です。

小さな島で歩いても30分~1時間くらいで1周できます。

そn1周道路にはソテツやアダンが生い茂り、時期になるとハイビスカスも咲く南国情緒あふれる島です。

トカラ列島の島には珍しく平坦なのですが、中央に標高103mの「竹の山(たけんやま)」がそびえています。

この山のおかげで、海上から小宝島を見ると妊婦のように見えます。

また、立神と呼ばれる多くの奇岩が海岸線にあり見ごたえのある風景を楽しめます。

また、南隣の宝島とともにトカラハブが生息しており、日本国内でハブ類が生息する最北端としても知られています。

小宝島 小宝島 案内看板

小宝島の行き方、フェリーの乗り方

小宝島へはフェリーとしま2で

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、小宝島のある十島村への観光やレジャー等での来島は自粛が要請されています。自粛要請が解除されてから、来島をご検討ください。

口之島へは鹿児島港から「フェリーとしま2」を利用します。

フェリーとしま2は週に2~3回の運行です。

鹿児島を月曜日、金曜日の23:00に出港、奄美大島の名瀬港を水曜日、日曜日の2:00に出港します。

鹿児島は南ふ頭、名瀬港は佐大熊岸壁から出港します。

(鹿児島発水曜日、名瀬発金曜日の臨時便も月1回程度運行しています)

フェリーとしま2の船内や客室、設備、きっぷの予約方法などについてはこちらの解説記事もごらんください

フェリーとしま2の船内や客室、設備、予約方法などの解説記事

トカラ列島 口之島 西之浜漁港 フェリーとしま

小宝島へのフェリーとしま2の運行時刻

鹿児島発便:鹿児島港23;00着→小宝島10:45着、10:55発→名瀬(奄美大島)15:20着

鹿児島行便:名瀬(奄美大島)→2:00発→小宝島5:40着、5:50発→鹿児島港18:20着

運賃等は次の通りです。

フェリーとしま2は天候の影響でよく欠航や運航日変更が実施されます。

乗船される場合は十島村のフェリーとしま2の情報をご覧ください。

出港日の9時ごろに情報が更新され、出港や結構、日程変更などが発表されます。

小宝島へのフェリーとしま2の運賃、料金

フェリーとしま2の運賃を表に示します。

鹿児島では南ふ頭のフェリーとしま待合所、名瀬では佐大熊岸壁で直接購入します。

現金のみの取り扱いで、カードなどでは決済できません。

(上段:大人、下段:子供)

2等 指定寝台 1等
鹿児島⇔小宝島 8,170円

4,090円

12,170円

6,090円

26,170円

22,090円

小宝島⇔名瀬 4,830円

2,420円

8,830円

4,420円

22,830円

20,420円

小宝島でのフェリー乗船券の買い方、購入方法

小宝島からフェリーとしま2のきっぷは役場出張所(コミセン)で購入します。

鹿児島行き、名瀬行きやトカラ列島のその他の島へのきっぷも販売しています。

役場出張所(コミセン)は集落内の小宝島小中学校前にあります。

購入できる時間は次の通りです。

下り便(奄美行):入港日の8:00~10:00

上り便(鹿児島行):入港前日の8:00~16:00

十島村のフェリーとしま2情報のページ

十島村役場 小宝島出張所

九州各地、関西から小宝島に行くには

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、小宝島のある十島村への観光やレジャー等での来島は自粛が要請されています。自粛要請が解除されてから、来島をご検討ください。

フェリーとしま2の発着する鹿児島港には鹿児島空港からリムジンバスが直行しています。

空港リムジンバスは、南ふ頭の近くの高速船バスターミナルに発着する便もあります。

フェリーとしま2の乗船券売り場にはコインロッカーもあるので、荷物を預けてから市内に食事やお風呂に行くのもいいでしょう。

 

帰りは新幹線「みずほ」の最終電車に間に合うので、関西までは到着の日に帰ることができます。

フェリーとしま2鹿児島港着18:20→鹿児島中央発みずほ614号19:51発→新大阪着23:37着

関西で一泊すると新幹線で翌日の朝には名古屋や東京に帰ることも可能です。

みずほの座席や料金についてはこちらの記事もご覧ください。

新幹線みずほ号の座席や料金などの解説記事

小宝島のフェリーとしま2の港

フェリーとしま2が接岸する小宝島港です。

小宝島港

総トン数1953t、全長93mのフェリーとしま2が接岸するにはこじんまりした港だと思います。

小宝島港

作業スペースも狭いので、接岸時の荷物の積み下ろしが終わるまで先には行けません。

小宝島港 フェリーとしま2

フェリーとしま2は頭から港に入って、出るときは港の中で回転して出ていきます。

ギリギリの広さなので船の操作には熟練した技が必要でしょう。

小宝島港 フェリーとしま2

こちらは船の待合所です。

必要な時はフォークリフトで下におろしてあります。

小宝島港

中には簡易なベンチと、冬なのでヒーターが置いてありました。

小宝島港 小宝島港

港の入り口には船の待合所もあります。

中には本もありますが、今回は利用することはありませんでした。

小宝島港 船待合所

ほかの島と同じく、ここでも岸壁に描かれた壁画がお出迎えしてくれます。

小宝島

小宝島の民宿

小宝島には民宿が3件あります。

・湯泊荘

・民宿いこいの森

・民宿パパラギ

小宝島に食堂はないので、食事は宿で事前に用意してもらうのが良いです。

民宿いこいの森

今回お世話になったのがいこいの森さんです。

小宝島 民宿いこいの森

民宿いこいの森の部屋

溶質と和室があります。

今回は和室を利用させてもらいました。

小宝島 民宿いこいの森 部屋 小宝島 民宿いこいの森 部屋

トカラ列島の島々には飲食店はないので、食事は3食とも民宿でいただきます。

食事は近辺でとれた魚や、畑でとれた野菜を中心にいただけます。

島の家庭料理の感じでほっとしました。

こちらが昼食です。

魚の焼き物や野菜炒めなど素朴ですが、パパイヤなどもおやつでいただけました。

小宝島 民宿いこいの森 2019年12月7日 昼食 小宝島 民宿いこいの森 2019年12月8日 昼食 

こちらは夕食です。

伊勢海老や夜光貝のお刺身、その日に畑からとってきていただいた長命草の胡麻和えなど。

島の食材も入ったほっとする料理です。

小宝島 民宿いこいの森 2019年12月7日 夕食 小宝島 民宿いこいの森 2019年12月8日 夕食

こちらは朝食です。

トカラ特産の大名タケノコもいただけました。

小宝島 民宿いこいの森 2019年12月8日 朝食

民宿いこいの森さんの宿泊料金

1泊3食付きで7,000円(税込)です。

民宿 湯泊荘

民宿湯泊荘さんは、集落内の1周道路沿いにあります。

小宝島 民宿 湯泊荘

民宿 パパラギ

民宿パパラギさんは集落のはずれのほうにあります。

湯泊温泉が最も近い民宿です。

小宝島 民宿 パパラギ

小宝島の温泉

湯泊温泉

小宝島で入浴できる温泉は湯泊温泉です。

集落の北の端のあります。

看板も出ているのでわかりやすいです。

小宝島 湯泊温泉 入口

かつての港の跡に温泉があります。

左側の階段を上っていきます。

これだけでは階段となかなかわかりづらいですが、看板があるのでわかります。

小宝島 湯泊温泉

この看板を表示で入浴中かどうかがわかります。

入浴する際は該当するとところを表示しておきましょう。

男性、女性、家族の表示があります。

小宝島 湯泊温泉 小宝島 湯泊温泉

階段を上がるとこのような温泉があります。

見えるのは小島。

絶景に浮かぶ島を見ながら入浴ができます。

無料で利用できますが、脱衣場などはないので水着などの用意をしていきましょう。

小宝島 湯泊温泉

海側から見た湯泊温泉です。

白いところが源泉で、手前の浴槽に行くにつれて温度が下がります。

この日は源泉から湧き出るお湯の量が少ないためか手前の浴槽がお水でしたが、島の人に伺うといつもは手前の浴槽も熱くなるくらいの温泉が沸き出ているそうです。

小宝島 湯泊温泉

マショ温泉

湯泊温泉からさらに海沿いの岩場を進むと3つの穴に温泉があります。

ここには島の道路から岩の間を入ると行くこともできます。

ここがマショ温泉です。

奥の岩がのっているところが最も熱い源泉です。

白い温泉が湧き出しています。

この源泉はかなり熱く、ゆで卵ができるくらいなので気を付けてください。

温泉に入ることはできません。

祖づくりの海水もここからとっているらしく、ポンプやホースが設置されています。

小宝島 マショ温泉

少しわかりづらいですが、岩がのっている温泉の穴の上は岩がせり出しています。

以前に見た写真では岩はのっていなかったので、最近落ちてきたのだと思います。

温泉の成分などが反応して、岩がはがれて落ちたのでしょうか。

足元が悪く危険なので歩きやすい靴で行くとともに、島の1周道路から行くのが安全です。

小宝島 マショ温泉

営業していない温泉センター

集落のはずれにある温泉センター。

立派な施設ですが、今は営業していません。

小宝島 温泉センター

中には立派な浴槽があるのにもったいないです。

潮風で設備が故障してもなかなか直せないのでしょうか。

島の苦労がしのばれます。

小宝島温泉センター

小宝島の自動販売機

小宝島には商店はありません。

自動販売機が1か所あります。

民宿いこいの森さんから集落に行く途中にありあす。

小宝島 島唯一の自動販売機

小宝島の公共施設

小宝島簡易郵便局

集落にあります。

郵便窓口、貯金窓口ともあります。

キャッシュカードがあれば、貯金窓口の営業時間内にお金をおろすことができます。

ATMはありません。

平日 土曜日 日曜・休日
郵便窓口 9:00~15:00 13:00~15:00 休業
貯金窓口 9:00~15:00 休業 休業
保険窓口 9:00~15:00 休業 休業

十島村役場小宝島出張所

島の滞在中に何かとお世話になるところです。

島では「コミセン」呼ばれています。

役場出張所(コミセン)は集落内の小宝島小中学校前にあります。

 

フェリーとしま2の乗船券はここで購入します。

購入できる時間は次の通りです。

下り便(奄美行):入港日の8:00~10:00

上り便(鹿児島行):入港前日の8:00~16:00

十島村役場 小宝島出張所

小宝島のコインランドリー

コインランドリーが集落のはずれにあります。

布団なども洗える大型の洗濯機と乾燥機があります。

小宝島 コインランドリー

小宝島の観光スポット

日本最後の艀(はしけ)

小宝島では1990年(平成2年)に定期船が接岸できる港が整備されました。

それまでは沖合に泊めた定期船から島まで人や荷物を載せて行き来していたのがこの「艀(はしけ)」です。

小宝島は日本で最後まで艀を使わざるを得なかった島なのです。

小宝島 日本最後の艀

定期船から艀に人が乗降したり荷物の積み下ろしをする作業は海の上で不安定でした。

トカラ列島付近の海はよく荒れますし、この小さな船では少しの波でも揺れて不安点だったと思います。

荒波の中で定期船から艀まで飛び移らなけらばならないこともある危険もありました。

トカラ列島の島々では定期船からしか生活物資が届かないので、この艀が生命線だったのです。

平成の初めまでご苦労があったことを思いながら、艀の前でたたずんでいました。

小宝島 日本最後の艀

奇岩がおりなす風景

小宝島では変わった形をした岩が多くみられます。

海からの塩分を含んだ風で岩が風化して、とがった形の奇岩ができたそうです。

こちらは城之前漁港近くにある外ばんや・ばんやです。

(うね神、赤立神)

小宝島 外ばんや ばんや

城之前漁港

小宝島港ができる前に利用していた港です。

船が着くごとに、ここから艀を使って人や荷物を運搬していました。

小宝島 城之前漁港

大岩屋

小宝島港の近くにある大岩屋。

大岩屋は壇ノ浦の戦に敗れた平家の落ち人が隠れ住んだといわれる洞窟です。

小宝島 大岩屋 平家の隠れ家

また、この大岩屋の洞窟では太平洋戦争末期に空襲を受けて、島の人が避難した記録もあるそうです。

展示してある船は1965年(昭和40年)まで艀として使用された船です。

小宝島 大岩屋 平家の隠れ家

赤立神海水浴場

小宝島港から右に出てすぐのところから赤立神海水浴場へ行く道があります。

小宝島 赤立神海水浴場

しばらく歩くとシャワーとトイレがあります。

海水浴場へはもう少し歩きます。

小宝島 赤立神海水浴場

海水浴場に続く道も面白い形の岩が並んでいて写真を撮りまくりです。

小宝島 赤立神海水浴場

そして3分ほど歩くと赤立神海水浴場です。

サンゴ岩でできた海水浴場です。

砂浜がないので、サンダルを履いて泳ぐのが安全です。

今回は12月なので海には入りませんでしたが、シュノーケルでも魚や貝を見ることができるそうです。

小宝島 赤立神海水浴場

横瀬海岸

パンフレットでは夜行貝がいる場所のようです。

小宝島 横瀬海岸

木々が生い茂る道を入っていきます。

小宝島 横瀬海岸

2,3分も歩くと海まで出てきました。

小宝島はサンゴでできた島なので、砂浜はありません。

海も真っ青ですぐに深くなるのだと思います。

遠いところに来たんだと旅情に浸っていました。

小宝島 横瀬海岸

小宝島から見た小島

小宝島から小さな島が見えます。

この島は小島といいます。

小島はサンゴが隆起してできた無人島です。

小島の付近は絶好の釣りポイントになっているようです。

小宝島から見た小島

小宝島の風景

小宝島の1周道路は両側にアダンんの木が茂っているところもあり、雰囲気があります。

1周するには歩くだけなら約30分から40分くらいで回れます。

小宝島  アダンの道

ヘリポート

港の近くにはヘリポートがあります。

小宝島 ヘリポート

病気になった人を奄美などへ緊急搬送するときにもここからヘリが出るそうです。

お世話にならないように気を付けましょう。

小宝島 ヘリポート

まとめ

小宝島を紹介しました。

小さい島ながらもトカラ列島ならではの雰囲気や景色があふれている小宝島。

のんびりとした空気に癒されること間違いないです。

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、小宝島のある十島村への観光やレジャー等での来島は自粛が要請されています。自粛要請が解除されてから、来島をご検討ください。