(2020年5月11日更新)
高松~徳島を1時間程度をで結ぶ特急「うずしお」。
一部は岡山発着の列車もあります。
ここでは特急うずしおの車両や車内、座席や設備、お得なきっぷやバスとの比較など解説していきます。
特急うずしおの車両と編成
特急うずしおの使用車両
特急うずしおは2600系、2700系、キハ185系で運行されています。
2700系
2700系は2019年(令和元年)からうずしおで運行されています。
2000系と同じく制御付振り子が装備されています。

ブラックフェイスの引き締まった前面が特徴です。

キハ185系
キハ185系は1986年(昭和61年)に誕生しました。
1988年(昭和63年)のうずしお運行開始時から使用されている車両です。

国鉄型の雰囲気を感じる前面です。

行先表示は幕式で、昔懐かしい表記を見ることができます。

編成
特急「うずしお」の編成です。
大半の列車は2600系、2700系で運行しています。うずしお9、23号はキハ185系で運行しています。


(JR四国HPより)
特急うずしおの車内と座席
2700系
普通車(自由席、指定席)
2700系の普通車の車内です。
自由席、指定席による区別はありません。
1号車は一部指定席となっている場合があり、指定席部分はカバーに指定席と表示されています。

青と紺の海を思い起こすような色遣いの座席です。
すべての座席のひじ掛けにコンセントがあります。

指定席には紺入りのカバーで表示されています。

車両の端の座席には前面に大きいテーブルがあります。
パソコンなどの作業もしやすいです。

車いす固定金具設置座席が2号車もしくは3号車にあります。

お手洗い、トイレ
2700系には多目的お手洗いが設置されています。

ウォームレットの便座です。
ドア横にはベビーキープ、ベビーベッドが設置されています。

荷物置き場
一部の車両は荷物置き場が設置されています。


キハ185系
普通車(自由席、指定席)
キハ185系の普通車です。
指定席と自由席で座席の違いはありません。

紺とグレーの座席です。

1号車の一部指定席にはカバーで表示してあります。
キハ185系には車いす対応設備はありません。

指定席の位置は、通路扉上にも表示されています。

キハ185系は運転席が半室なので、前面展望が楽しみやすい車両です。

お手洗い、トイレ
国鉄の昔の車両のお手洗いの扉です。

お手洗いはすっかり見かけることが少なくなってしまった和式お手洗いです。
鉄道車両ですらウォシュレット付きのお手洗いが多い中、むしろ貴重です。
多目的お手洗いは設置されていません。

洗面台等
簡素な洗面台です。
「湯」、「水」の表記が昭和を感じさせます。

昔の特急車両にあった「くずもの入れ」も健在です。
今となっては貴重なので一見の価値ありです。

特急うずしおのWiFi事情
2700系にはWiFiが完備しています。
山の中などでは一部つかえない区間があります。
その他の車両ではWiFiはありません。
特急うずしおのおすすめ座席
特急うずしおは瀬戸内海沿いを走ります。
海を見るなら「D席」を確保するのがよいでしょう。
キハ185系は最前列の席では前面展望が楽しめます。
うずしお9号、32号はキハ185系です。
うずしお9号徳島行きは1号車が先頭ですので、指定席の「15A」を確保すると前面展望が楽しめます。
高松行きは自由席ですので早めに並んで最前を確保しましょう。
うずしおには飲み物の自動販売機があるか
特急うずしおには飲み物の自動販売機はありません。
車内販売もありません。
飲物や食べ物は乗車前に駅売店やコンビニで購入しておきましょう。
特急うずしおの停車駅、所要時間
特急うずしおは下記の駅に停車します。
(△岡山)=(△児島)=(△宇多津)=高松=栗林=★屋島=志度=(オレンジタウン)=(讃岐津田)=三本松=★引田=板野=★池谷=(勝瑞)=徳島
(岡山発着は2往復、★屋島、★引田、★池谷には半数以上列車が停車、その他のカッコは一部列車が停車)
所要時間は下記の通りです。
高松 | 岡山 | |
徳島 | 約58分~1時間19分 | 約1時間59分~2時間10分 |
三本松 | 約28分~37分 | 約1時間29分~1時間35分 |
時刻は高松駅発6時台~22時台までおおむね1時間間隔
徳島駅発が7時台~20時台が1時間間隔、5時台と22時台にm運行しています。
特急うずしおの運賃、料金等
通常の運賃、料金
高松 | 岡山 | |
徳島 | 3,200円
2,670円 |
5,290円
4,760円 |
三本松 | 2,060円
1,300円 |
4,620円
4,090円 |
(上段:指定席、下段:自由席、特急料金はすべて通常期、東京~京都間はのぞみ号を利用)
うずしおに安く乗るための割引きっぷ
特急はしだてに利用できる割引きっぷには次のものがあります。
・新幹線との乗り継ぎ割引
・Sきっぷ
・週末自由席早トクきっぷ
・Sきっぷ(4枚回数券)
・指定席Sきっぷ
・広島往復割引きっぷ
・博多往復割引きっぷ
新幹線との乗り継ぎ割引
新幹線から岡山駅で乗り換えてうずしおに乗る場合に割引があります。
乗車する駅の窓口ではしだての特急券も一緒に買うことでうずしおの特急券が半額になります。
Sきっぷ
SきっぷはJR四国が発売する往復タイプの割引きっぷです。
特急うずしおの普通車自由席を利用できます。
有効期間は4日間です。
JR四国の主な駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
設定区間と値段は次の通りです。
高松~徳島:5,140円(片道2,570円)
週末自由席早トクきっぷ
週末自由席早トクきっぷはJR四国が発売する往復タイプの割引きっぷです。
特急うずしおの普通車自由席を利用できます。
出発日が土曜日または休日の場合に発売します。
出発日の1か月前から前日まで発売します。
出発日当日には購入できません。
有効期間は2日間です。
JR四国の主な駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
設定区間と値段は次の通りです。
高松~徳島:2,720円(片道1,360円)
Sきっぷ(4枚回数券)
Sきっぷ(4枚回数券)はJR四国が発売する特急の自由席が利用できる4枚つづりの回数券です。
特急うずしおの普通車自由席を利用できます。
1枚ずつでも利用できます。
回数券1枚で小児2人まで利用できます。
有効期間は3か月間です。
JR四国の主な駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
設定区間と値段は次の通りです。
高松~徳島:9,640円(2,410円/枚)
指定席Sきっぷ
指定席SきっぷはJR四国が発売する往復タイプの割引きっぷです。
特急うずしおの普通車指定席を利用できます。
グリーン席が「ザ・グリーン券」にも対応しています。
有効期間は4日間です。
JR四国の主な駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
設定区間と値段は次の通りです。
高松~徳島:5,560円(片道2,780円)
広島往復割引きっぷ
広島往復割引きっぷはJR四国が発売する往復タイプの割引きっぷです。
特急うずしおの指定席と新幹線「のぞみ」、「みずほ」、「ひかり」、「さくら」、「こだま」の普通車指定席を利用できます。
有効期間は4日間です。
徳島地区の駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
電話予約でも申し込みができます。
設定区間と値段は次の通りです。
徳島ゾーン(徳島~板野の各駅)~広島市内:17,810円
博多往復割引きっぷ
博多往復割引きっぷはJR四国が発売する往復タイプの割引きっぷです。
特急うずしおの指定席と新幹線「のぞみ」、「みずほ」、「ひかり」、「さくら」、「こだま」の普通車指定席を利用できます。
有効期間は4日間です。
徳島地区の駅、ワープ支店、駅ワーププラザ、旅行会社で発売しています。
設定区間と値段は次の通りです。
徳島ゾーン(徳島~板野の各駅)~福岡市内:29,330円
特急うずしおと競合する交通機関との比較
特急はしだてと同じ区間を運行する高速バスは高徳エクスプレス号(高松~徳島)、リョービエクスプレス倉敷・岡山⇔徳島線、阿波エクスプレス大阪号(大阪~徳島)、阿波エクスプレス神戸号(神戸~徳島)、あわひろしま号(広島~徳島)があります。
高松~徳島、岡山~徳島、大阪~徳島、広島~徳島の交通機関の比較をまとめました。
各路線とも新型コロナウイルス感染拡大のため減便を実施しています。最新の時刻を確認をお願いいたします。
高松~徳島の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(うずしお) | 1,360円~3,200円 | 58分~
1時間19分 |
16.5往復
(約1時間ごと) |
高速バス | 1,250円~2,150円 | 1時間25分~1時間35分 | 12往復
(約1時間ごと) |
岡山~徳島の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(うずしお) | 4,760円~5,290円 | 1時間51分~2時間10分 | 直通2往復
(高松からは16.5往復 約1時間ごと) |
高速バス | 2,700円~3,400円 | 2時間35分 | 3往復 |
大阪~徳島の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(新幹線+マリンライナー+うずしお) | 9,110円~10,640円 | 3時間10分~3時間30分 | 岡山から直通2往復
(高松からは16.5往復 約1時間ごと) |
高速バス | 2,400円~3,800円 | 2時間42分~3時間40分 | 42往復~44往復
(約30分~1時間ごと) |
広島~徳島の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(新幹線+マリンライナー+うずしお) | 8,905円~10,420円 | 2時間50分~3時間10分 | 岡山から直通2往復
(高松からは16.5往復 約1時間ごと) |
高速バス | 5,250円~6,300円 | 4時間05分 | 2往復 |
各交通機関の解説
高徳エクスプレス号(高松~徳島)
高徳エクスプレス号は大川バスと四国高速バスが共同運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
高松駅高速バスBT~徳島駅前:約1時間25分~1時間35分
運行本数は1日12往復です。
運賃は次の通りです。
高松駅高速バスBT~徳島駅前:2,150円
往復券で3,700円(片道1,850円)、6枚回数券で10,500円(1,750円/枚)、20枚回数券で33,000円(1,650円/枚)、土日6枚回数券で7,500円(1,250円/枚)まで安くなります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
リョービエクスプレス倉敷・岡山⇔徳島線
リョービエクスプレス倉敷・岡山⇔徳島線は両備バスと徳島バスが共同運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
岡山駅西口~徳島駅前:約2時間35分
運行本数は1日3往復です。
運賃は次の通りです。
岡山駅西口~徳島駅前:3,000円(年末年始は3,400円)
WEB割引で2,700円まで安くなります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
マイエクスプレス(大阪~徳島・阿南)
マイエクスプレスは海部観光が運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
大阪駅(西側高架下)~徳島駅前:約2時間40分~3時間40分
このほかにも伊丹空港に停車するほか、なんばや三宮に停車する便もあります
運行本数は1日14往復です。
(約1時間~2時間間隔)
運賃は次の通りです。
大阪駅~徳島駅前:2,400円(4列シート)、3,600円(3列シート)
ネット、券売機限定で1日前までに購入すると3列シートが3,000円になるトク割1もあります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
阿波エクスプレス大阪号(大阪~徳島)
阿波エクスプレス大阪号はJR四国バス、西日本ジェイアールバスと本四海峡バスが共同運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
JR大阪駅~徳島駅前:約2時間42分~2時間52分
このほかにもJRなんば駅(湊町BT)に停車するほか、USJに停車する便もあります。
運行本数は1日14往復~15往復です。
(7時台から22時台まで約30分~1時間ごと)
運賃は次の通りです。
JR大阪駅~徳島駅前:3,800円
往復券で6,840円(片道3,420円)、4枚回数券で13,680円(3,420円/枚)まで安くなります。
土日祝限定の大阪日帰りきっぷが5,050円(片道2,525円)であります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
阿波エクスプレス神戸号(神戸~徳島)
阿波エクスプレス神戸号はJR四国バス、西日本ジェイアールバスと本四海峡バスが共同運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
三宮バスターミナル~徳島駅前:約1時間53分~1時間58分
このほかにも新神戸駅に停車するほか、神戸空港に停車する便もあります。
運行本数は1日18往復です。
(7時台から21時台まで約30分~1時間ごと)
運賃は次の通りです。
三宮バスターミナル~徳島駅前:3,400円
往復券で6,120円(片道3,060円)、4枚回数券で12,240円(3,060円/枚)まで安くなります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
あわひろしま号(広島~徳島)
あわひろしま号は広交観光と徳島バスが共同運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
広島駅新幹線口~徳島駅前:約4時間05分
このほかにも広島バスセンターにも停車します。
運行本数は1日2往復です。
運賃は次の通りです。
広島駅新幹線口~徳島駅前:6,300円
往復券で10,500円(片道5,250円)まで安くなります。
時刻表などは次のページをご覧ください。
うずしおにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
特急うずしおから乗り換えられる列車
岡山駅
特急「やくも」、特急「スーパーいなば」、観光列車「La Malle de Bois〜ラマルドボア」、快速「ことぶき」、快速「サンライナー」
宇多津駅
特急「しおかぜ」、特急「いしづち」、特急「南風」、特急「しまんと」
高松駅
徳島駅
特急「剣山」
特急うずしおとは
特急「うずしお」は1988年(昭和63年)の瀬戸大橋開業と同時に誕生しました。
それまで高松~徳島間で運転されていた急行「阿波」を特急に格上げして、特急「うずしお」として運行を開始しました。
「うずしお」の名称は鳴門海峡で発生するうずしおが由来です。
なお「うずしお」の名称は1961年(昭和36年)から1972年(昭和47年)まで大阪(新大阪)~宇野間を運行する四国連絡特急の名称として使われていました。
岡山駅の乗り入れも運行開始当初から行っています。
その後は急行格上げによる増発が続き、1998年(平成10年)の明石海峡大橋開通時には15往復まで増えました。
この時は車両はキハ185系でしたが、明石海峡大橋開通と高速道路が高松まで全通するのに合わせて、対抗するため130㎞/h対応のN2000系気動車が導入されました。
最速達列車は高松~徳島間を55分で運行しました。
しかし、徳島~京阪神のみならず高松~徳島間も高速バスが高頻度で運行されるようになりました。所要時間もあまり変わらず運賃も安い高速バスに苦戦することになります。
うずしおは高速運転よりも多くの駅に停車して途中の駅の乗客を増やしつつ、運賃は割引きっぷなどを発売して高速バスに対抗します。
一時期は伊予西条や阿佐海岸鉄道の甲浦まで乗り入れていましたが2011年(平成23年)には整理されて岡山・高松~徳島間の16.5往復体制となります。
その後は2017(平成29年)に2600系、2019年(令和元年)に2700系と車体傾斜式の新車が相次いで導入され、この新形式の列車が大半を占めるようになっています。
特急うずしおの関連商品
まとめ
・特急うずしおは岡山・高松と徳島を結ぶ特急列車
・高松~宇多津間は「南風」と併結している列車もある
・2600系、2700系にコンセントがついており、WiFiも完備している
最後までお読みいただきありがとうございました。