(2020年4月15日更新)
博多から大分を結ぶ特急「ソニック」。
2つの形式の振り子車両が爆走しています。
ここでは特急「ソニック」の料金、自由席、トイレやお得な乗車方法などをまとめました。
特急ソニックの車両と編成
特急ソニックの使用車両
883系と885系で運行されています。
こちらは883系です。
1995年(平成7年)から運行を開始した車両です。
JR九州の車両として初めて振り子式を採用し、それまでの「にちりん」と比較して博多~大分間で20分の所要時間短縮を達成しています。
運行開始当初は全面のみブルーメタリックの塗装で一部はシルバーやイエローのパネルでした。
2005年からリニューアルが施され車両すべてがインディゴブルーに塗装されています。

こちらは885系です。
885系は2000年(平成12年)に「かもめ」で運行を開始しました。
「ソニック」には2001年(平成13年)から運行を開始しています。
原色系が多い九州の特急列車の中で白を基調とした色使いです。
「かもめ」用と「ソニック」用ははじめは分けられていましたが、現在は共通で運用されています。

特急ソニックの編成
特急「ソニック」は7両編成と6両編成があります。
7両編成が883系、6両編成が885系です。
グリーン車が1号車の半室、そのほかは普通車です。
自由席と指定席の割合は図の通りです。

(JR九州 HPより)
特急ソニックの車内
883系ソニック
グリーン車
1号車の半室がグリーン車です。
2列+1列ゆったりした座席です。
皮張りのシートで、耳のついた座席が883系の特徴です。

大型のテーブルと小型のテーブルがあります。
窓側の足元にはコンセントがあります。


運転席後ろには前面展望が楽しめるパノラマキャビンがあります。
椅子もあるのでちょっとした球形で利用できます。

普通車(自由席、指定席)
普通車も耳のついた座席です。

指定席は窓側にはコンセントがついています。
自由席にはコンセントはついていません。
(一部の列車には自由席にもコンセントがあります)
前の座席にテーブルが、ひじ掛けには小さなテーブルがあります。


普通車の8番の座席は、窓がありませんが座席間隔が広くゆったりしています。


お手洗い、トイレ等
1号車には多目的お手洗い、トイレがあります。

中にはおむつ替え台や洗面台、大型の鏡があります。

1号車、3号車、5号車、7号車にはお手洗い、トイレがあります。

洋式便座のお手洗い、トイレです。

お手洗い、トイレの中に洗面台があります。
大型の鏡もあります。

荷物置き場
大型のスーツケースも置ける荷物置き場が数か所あります。

885系ソニック
グリーン車
グリーン車は1号車の半室です。
皮張りのシートが並びます。

ゆったりしたシートで間隔も広いのでくつろげます。
テーブルが若干小ぶりなのでパソコン作業などは向いてないかも。
コンセントはついています。


運転席がガラス張りになっており、展望を楽しむことができます。

普通車(自由席、指定席)
普通車です。
指定席は皮張り、自由席は布張の座席が並びます。
(自由席も皮張りの場合があります)

2号車の座席にはコンセントがあります。


お手洗い、トイレ等
885系ソニックの2号車には多目的お手洗い、多目的トイレがあります。

中にはベビーベッドや洗面台もあります。

2号車,4号車,6号車にもお手洗い、トイレがあります。
お手洗い、トイレは少し探しにくいです。
曲線を活用した配置です。


特急ソニックのおすすめ座席
特急ソニックは絶景が見える区間はあまりありません。
別府~大分間で別府湾が見える程度です。

お得な座席といえば883系普通車の8番は座席の間隔が広くゆったり座れるのでお得な座席といえるでしょう。
ソニックの車内販売や自動販売機
特急ソニックでは、車内販売や車内の自動販売機はありません。
(自動販売機は2022年3月でサービス終了になりました)
お食事や飲み物は、あらかじめ駅などで購入して乗車してください。
特急ソニックの停車駅、所要時間
特急ソニックは下記の駅に停車します。
・速達タイプ(大分行き5本、博多行き5本、佐伯行き1本)
博多=(香椎)=折尾=黒崎=小倉=行橋=中津=(柳ヶ浦)=(杵築)=別府=大分=(鶴崎)=(大在)=(臼杵)=(津久見)=(佐伯)
(柳ヶ浦、杵築は大分行きのごく一部、香椎には博多行きが1本停車します。佐伯行きは一日1本)
・停車タイプ(大分行き19本、博多行き19本、中津発、佐伯発あり)
博多=(吉塚)=(★香椎)=(福間)=(東郷)=(赤間)=折尾=黒崎=(八幡)=(★戸畑)=小倉=(下曽根)=行橋=宇島=中津=柳ヶ浦=宇佐=杵築=(亀川)=別府=大分=(鶴崎)=(大在)=(幸崎)=(臼杵)=(津久見)=(佐伯)
(香椎、戸畑は過半数の列車が停車、その他のカッコはごく一部の列車が停車します、佐伯発は一日1本)
所要時間は下記の通りです。
博多 | 小倉 | 大阪・新大阪
(新大阪~小倉間はのぞみ利用) |
|
行橋 | 1時間10分~1時間20分 | 15分~20分 | 3時間~3時間10分 |
中津 | 1時間20分~1時間30分 | 35分 | 3時間20分~3時間30分 |
別府 | 1時間55分~2時間15分 | 1時間15分~1時間20分 | 3時間55分~4時間10分 |
大分 | 2時間~2時間20分 | 1時間20分 | 4時間~4時間15分 |
佐伯
(大分でにちりんに乗換) |
3時間20分~3時間30分 | 2時間30分~40分 | 5時間10分~5時間30分 |
延岡
(大分でにちりんに乗換) |
4時間20分~4時間40分 | 3時間30分 | 6時間10分~6時間30分 |
時刻は博多駅基準で6時台~20時台まで、大分駅基準で5時台から20時台まで運行。
朝、夕は1時間に2本(速達、停車型1本づつ)、昼間時間帯は1時間に1本(停車型)運行しています。
2時間おきに大分駅で特急「にちりん」と接続しています。
同じホームで乗り換えができます。
「ソニック」と「にちりん」は大分駅で改札を出なければ、特急料金は通しの料金で計算されます。
特急ソニックの運賃、料金等
通常の運賃、料金
博多 | 小倉 | 大阪・新大阪
(新大阪~小倉間はのぞみ利用) |
|
行橋 | 3,580円
3,050円 |
1,510円
980円 |
16,360円
14,980円 |
中津 | 4,500円
3,970円 |
2,660円
2,130円 |
17,270円
15,890円 |
別府 | 6,470円
5,940円 |
4,860円
4,330円 |
18,370円
16,990円 |
大分 | 6,470円
5,940円 |
4,860円
4,330円 |
18,700円
17,320円 |
佐伯
(大分でにちりんに乗換) |
8,210円
7,680円 |
6,470円
5,940円 |
19,540円
18,160円 |
延岡
(大分でにちりんに乗換) |
9,290円
8,760円 |
7,770円
7,240円 |
20,400円
19,020円 |
(上段:指定席、下段:自由席)
ソニックに安く乗るには
JR九州ネット早得3
JR九州のネット予約です。
3日前までに予約すれば利用できます。
3日前であれば変更も可能です。
ポイントが1%つきます。
運賃・特急料金込みの価格は次の通りです。
博多~別府・大分:2,550円
小倉~別府・大分:2,500円
JR九州ネットきっぷ
こちらネット予約で当日まで予約可能なきっぷです。
急に利用する場合でも安心です。
受取前なら何度でも変更可能です。
(予約した列車が出発した場合を除きます)
ポイントが1%つきますので「2枚きっぷ」よりもお得です。
運賃・特急料金込みの価格は次の通りです。
博多~折尾:1,360円
博多~黒崎:1,420円
博多・香椎~小倉:1,470円
博多~行橋:2,200円
博多~宇島・中津:2,880円
博多~柳ヶ浦・宇佐・杵築・亀川・別府・大分:3,150円
博多(福岡市内)~佐伯:5,130円
博多(福岡市内)~延岡:5,760円
小倉~中津:1,940円
小倉~別府・大分:3,040円
小倉~佐伯:5,130円
小倉(北九州市内)~延岡:5,240円
折尾・黒崎~別府・大分:3,140円
(指定席・自由席とも同じ料金です、佐伯、延岡は大分駅でにちりんに乗り換えても同じ料金です)
JR九州のネット予約は登録は無料で、クレジットカードを登録すればすぐに利用できます。
駅の窓口のほか、指定席券売機での受け取りも可能です。
2枚きっぷ(自由席)(指定席)
2枚買えばお得なきっぷ。
往復でも2人でも利用できます。
(指定席用)
福岡市内〜別府・大分:大人6,600円(3,300円/枚)
福岡市内~臼杵・津久見:大人9,380円(4,690円/枚)
福岡市内~佐伯:大人10,900円(5,450円/枚)
北九州市内〜別府・大分:大人6,600円(3,300円/枚)
(自由席用)
博多~小倉:大人2,940円(1,470円/枚)
博多〜行橋:大人4,400円(2,200円/枚)
スーパー早得きっぷ
スーパー早得きっぷはJR九州、JR西日本が発売する割引きっぷです。
14日前のネット予約でお得になります。
新幹線・ソニック号の普通車指定席が利用できます。
大阪市内(大阪・新大阪)~大分:14,010円
神戸市内(新神戸)~大分:14,010円
詳しくはJR九州の割引きっぷのページもご覧下さい。
特急ソニックと競合する交通機関との比較
特急ソニックと同じ区間を運行する高速バス「とよのくに号」があります。
また伊丹空港から大分空港に就航しています。
博多~大分間、大阪~大分間の交通機関の比較をまとめました。
博多~大分の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(ソニック) | 2,550円~6,470円 | 2時間~2時間20分 | 約30分~1時間間隔 |
高速バス
(とよのくに号) |
2,300円~3,250円 | 2時間25分~2時間47分 | 20~30分間隔 |
大阪~大分の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR
(新幹線+ソニック) |
12,530円~18,700円 | 4時間~4時間15分 | ソニックは約30分~1時間間隔 |
飛行機
(ANA,JAL) |
12,660円~24,660円 | 3時間20分
~3時間40分 |
7往復
(ANA4往復、JAL3往復) |
各交通機関の解説
とよのくに号
高速バスとよのくに号は西鉄バス、大分交通、大分バスが共同運行する高速バスです。
所要時間と本数は次の通りです。
福岡(天神)~大分:約2時間25分~2時間47分、平日24往復、土日祝:28往復(30~60分間隔)
福岡空港・福岡(天神)~別府:約2時間15分、12往復(約60~90分間隔)
運賃は福岡~大分・別府で3,250円です。
WEB割で2,950円、WEB回数券(4回利用)で9,200円(2,300円/回)まで安くなります。
天神や福岡空港から利用する場合や、別府の鉄輪地区に行きたい時などはバスが便利になります。
伊丹空港~大分空港を飛行機利用
航空機は伊丹空港から大分空港まで就航しています。
伊丹空港~伊丹空港
JAL、ANAが就航しています。
運行本数:1日7往復(JAL3往復、ANA4往復)
(新型コロナウィルスの影響で減便している場合があります)
所要時間は次の通りです。
伊丹空港~大分空港:約55分
大阪駅・新大阪~大分駅:約3時間20分~3時間40分(リムジンバスの時間を含む)
大阪駅・新大阪駅~別府北浜:約3時間00分~3時間20分(リムジンバスの時間を含む)
運賃は次の通りです。
このほかにリムジンバス運賃が必要です。
(大阪・新大阪~伊丹空港:510円~650円 大分空港~大分駅:1,550円、大分空港~別府北浜:1,550円)
運賃 | ANA | JAL |
通常運賃 | 20,160円~22,460円 | 22,260円 |
バリュー3(ANA)
得便割引3(JAL) |
17,360円~20,460円 | 17,360円 |
スーパーバリュー28(ANA)
先得割引(JAL) |
10,660円~15,360円 | 10,660円~12,960円 |
スーパーバリュー55(ANA)
スーパー先得(JAL) |
10,460円~10,560円 | 10,460円~11,460円 |
フライトの時刻やリムジンバスの情報については次のページもご覧ください。
ソニックにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
特急ソニックから乗り換えできる列車
博多駅
特急「かもめ」、特急「みどり」、特急「ハウステンボス」、特急「ゆふ」、特急「ゆふいんの森」
折尾駅、黒崎駅
小倉駅
別府駅
特急「ゆふ」、特急「ゆふいんの森」、特急「あそぼーい!」、特急「九州横断特急」
大分駅
特急「にちりん」、特急「ゆふ」、特急「ゆふいんの森」、特急「あそぼーい!」、特急「九州横断特急」
特急ソニックとは
特急ソニックは博多〜大分を結ぶ特急列車です。
(一部は博多~佐伯、博多~中津、中津~大分もあります)
1995年(平成7年)に博多~大分間を883系で運行するにちりんに「ソニックにちりん」と名付けられたのが始まりです。
1997年(平成9年)に博多~大分間を運行する列車は「ソニック」となりました。
883系は振り子車両なので、当時の485系「にちりん」と比べて20分以上の大幅なスピードアップが実現しました。
それからは「ソニック」と博多~宮崎空港間を運行する「にちりん」の両方が運行されてきました。
そして2003年(平成15年)には「にちりん」は博多~大分間の運行をほとんど中止し、大分~宮崎間の特急となりました。
このときの博多~大分間の「にちりん」のダイヤも「ソニック」が受け継ぎ、博多~大分間の特急は「ソニック」にほぼ統一されました。
特急ソニックの関連商品
まとめ
・特急ソニックは博多・小倉と別府・大分を結ぶ特急列車
・883系と885系で運行されている
・グリーン車と一部の指定席にはコンセント付き
・飲み物の自動販売機が設置されていて便利
・ネット予約や2枚きっぷを活用すればお得に乗車できる
最後までお読みいただきありがとうございました。