(2020年2月14日作成)
豊橋から名古屋、岐阜と大垣、米原を結ぶ東海道線の速達列車が「新快速、快速」です。
名鉄と対抗し、豊橋~名古屋間は約51分で結びます。
豊橋~大垣間は新快速、快速や特別快速と合わせて15分間隔で便利です。
ここでは名古屋地区の新快速、快速の車両、座席、運賃や競合交通機関について解説していきます。
新快速、快速の車両と編成
使用車両
使用車両は主に313系です。
313系は1999年(平成11年)に誕生しました。
東海道線の新快速、快速は快速運用に特化した313系5000番台が主に使用されます。

編成
新快速、快速は主に6両または8両編成で運行されます。
(一部に4両編成の列車があります)
一部の列車は大垣や豊橋で切り離しを行うので注意してください。

新快速、快速の車内と座席
新快速、快速の座席はクロスシートで快適
新快速、快速で使用される313系系5000番台はクロスシートになっています。

ほぼすべての座席が転換されます。
ドア付近の座席や
車端部の座席も固定ではなく転換できるので常に進行方向を向いて座ることができます。

優先座席は各車両の東京寄りにあります。
優先座席には専用のカバーが取り付けられています。

お手洗い等
各列車の米原、大阪よりの車両にはお手洗いが設置されています。
車いす対応の多目的お手洗いです。
お手洗い横の「開」のボタンをおして扉をあけます。

グレーの内装のお手洗いです。

ベビーベッドが設置されています。

新快速、快速等の停車駅や運賃、所要時間と運行間隔など
新快速、快速等の停車駅
特別快速、新快速、快速の停車駅は次の通りです。
浜松=(各駅停車)=豊橋=(三河大塚)=(三河三谷)=蒲郡=(幸田)=岡崎=安城=刈谷=◎大府=(★共和)=金山=名古屋=(稲沢)=尾張一宮=岐阜=(各駅停車)=米原
◎大府は新快速・快速が停車します、特別快速は通過
★共和は快速が停車します、特別快速・新快速は通過
三河三谷、幸田、稲沢は一部列車が停車します。
(三河大塚は土休日の豊橋行き3本が停車、三河三谷、幸田は1時間に1~2本程度停車、稲沢はラッシュ時に停車)
区間快速の停車駅は次の通りです。
浜松=(各駅停車)=岡崎=安城=刈谷=大府=共和=金山=名古屋=尾張一宮=岐阜=(各駅停車)=米原


新快速、快速等の所要時間と運賃
特別快速、新快速、快速、区間快速には通常の切符やICカードだけで乗車することができます。
新快速の所要時間と運賃を表に示します。
岡崎 | 名古屋 | 岐阜 | 大垣 | 米原 | ||
豊橋 | 590円 | 1,340円 | 1,980円 | 1,980円 | 2,640円 | |
岡崎 | 20分 | 岡崎 | 620円 | 1,340円 | 1,520円 | 1,980円 |
名古屋 | 51分 | 33分 | 名古屋 | 470円 | 770円 | 1,340円 |
岐阜 | 79分 | 55分 | 19分 | 岐阜 | 240円 | 860円 |
大垣 | 92分 | 68分 | 32分 | 12分 | 大垣 | 680円 |
米原 | 128分 | 104分 | 66分 | 46分 | 31分 | 米原 |
新快速、快速等の運行間隔
豊橋~大垣間では特別快速、新快速、快速で10~15分間隔で運行しています。
昼間時間帯は新快速が30分間隔、快速が30分間隔で運行しています。
ラッシュ時には特別快速が30分間隔、新快速が30分間隔、快速が30分間隔で運行しています。
大垣~米原間はラッシュ時間帯に30分間隔で運行しています。
(ラッシュ時間帯以外は大垣で乗り換え)
浜松行きはごく一部の列車で運行しています。
新快速や快速にお得に乗るには
名古屋地区の特別快速、新快速、快速にお得に乗るには次のきっぷがあります。
・名古屋往復きっぷ
・新城・本長篠往復きっぷ
・豊橋往復きっぷ
・名古屋⇔豊橋 カルテットきっぷ
名古屋往復きっぷ、新城・本長篠往復きっぷ、豊橋往復きっぷ
名古屋往復きっぷ、新城・本長篠往復きっぷ、豊橋往復きっぷJR東海が販売する往復割引乗車券です。
新快速や特別快速、快速や普通列車を利用できます。
発売当日限り有効です。
別途新幹線変更券を購入する豊橋~名古屋間で新幹線の普通車自由席を利用できます。
新幹線変更券は豊橋ゾーン、新城ゾーン発のきっぷを持っている場合に利用できます。
1回あたり土休日400円、平日520円です。
きっぷの値段は次の通りです。
(新幹線は新幹線変更券の値段を往復プラスしています)
土休日 | 平日 | 土休日(新幹線) | 平日(新幹線) | |
豊橋ゾーン
(豊橋~豊川・二川) |
1,560円
(780円/片道) |
1,900円
(950円/片道) |
2,360円
(1,180円/片道) |
2,940円
(1,470円/片道) |
西小坂井~三ヶ根 | 1,560円
(780円/片道) |
1,900円
(950円/片道) |
2,360円
(1,180円/片道) |
2,940円
(1,470円/片道) |
新城ゾーン
(本長篠~三河一宮) |
1,680円
(840円/片道) |
2,000円
(1,000円/片道) |
2,480円
(1,240円/片道) |
3,040円
(1,520円/片道) |
名古屋⇔豊橋 カルテットきっぷ
名古屋⇔豊橋 カルテットきっぷはJR東海が販売する割引きっぷです。
4枚つづりのきっぷです。
新快速や特別快速、快速や普通列車を利用できます。
発売当日限り有効です。
別途新幹線変更券を購入する豊橋~名古屋間で新幹線の普通車自由席を利用できます。
1回あたり土休日400円、平日520円です。
きっぷの値段は次の通りです。
名古屋市内~豊橋ゾーン(豊橋~豊川・二川):3,560円(890円/枚)
新幹線変更券(土休日400円、平日520円)をプラスすると
土休日5,160円(1,390円/枚)、平日5,640円(1,410円/枚)
新快速、快速等と競合する交通機関の比較
大和路快速と同じ区間を運行する交通機関は阪神なんば線、近鉄奈良線があります。
奈良駅は近鉄が奈良公園に近い町の中にあります。
難波駅はJRと近鉄が比較的近く、なんばの町から少し外れたところにあります
大和路快速と近鉄奈良線特急・快速急行・急行と比較します。
名古屋~豊橋の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR新快速等 | 780円~1,340円 | 約51分 | 15分間隔 |
名鉄快速特急・特急 | 780円~1,550円 | 約59分 | 15分間隔 |
新幹線 | 1,180円~3,630円 | 約20分~35分 | 2~3本/時間 |
名古屋~岐阜の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR新快速等 | 470円 | 約19分 | 15分間隔 |
JR特急ひだ・しらさぎ | 1,230円~1,760円 | 約19分 | 1~2本/時間 |
名鉄快速特急・特急 | 570円 | 約28分 | 15分間隔 |
名古屋~米原の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR新快速等 | 1,340円 | 約66分 | 30分間隔(ラッシュ時) |
JR特急しらさぎ | 2,540円~3,070円 | 約59分 | 1本/1~2時間 |
新幹線 | 3,100円~3,630円 | 約23分~35分 | 10~20分間隔 |
交通機関の各区間の解説
名鉄快速特急、特急
名鉄快速特急、特急の停車駅は次の通りです。
名鉄岐阜=笠松=新木曽川=名鉄一宮=国府宮=名鉄名古屋=金山=神宮前=知立=◎新安城=東岡崎=◎国府=豊橋
◎新安城、◎国府は特急が停車、快速特急は通過
運行間隔は次の通りです。
岐阜~豊橋直通は30分間隔
岐阜~中部国際空港、新鵜沼~豊橋の系統を合わせると約15分間隔の運転
(名古屋、金山、神宮前で乗り換え)
運賃・料金は次の通りです。
豊橋 | 東岡崎 | 名鉄名古屋 | 名鉄岐阜 | |
豊橋 | ー | 570円 | 1,190円 | 1,500円 |
東岡崎 | 19分 | ー | 680円 | 1,190円 |
名鉄名古屋 | 59分 | 29分 | ー | 570円 |
名鉄岐阜 | 79分 | 59分 | 28分 | ー |
(特別車両に乗車の際は特別車両券「ミューチケット」360円が必要です、乗継利用も1回利用の料金で乗車できます。ミューチケットはネット予約もできます。名鉄ネット予約サービスのページ)
なごや特割2平日・なごや特割2度土休日で名鉄名古屋~豊橋間が安くなります。
なごや特割2平日:1,780円(890円/枚)
なごや特割2土休日:1,560円(780円/枚)
JR特急ひだ、しらさぎ
名古屋~岐阜間は特急「しらさぎ」、「ひだ」も運行しています。
岐阜~米原は特急「しらさぎ」も運行しています。
特急「しらさぎ」、「ひだ」の所要時間は次の通りです。
名古屋~岐阜:約19分
名古屋~米原:約59分
名古屋~岐阜は「しらさぎ」と「ひだ」で1時間に1~2本運行しています。
岐阜~米原は「しらさぎ」が1~2時間に1本運行しています。
運賃・料金は次の通りです。
名古屋~岐阜:指定席:1,760円、自由席:1,230円
名古屋~米原:指定席:3,070円、自由席:2,540円
新幹線
豊橋~名古屋間、名古屋~米原間は新幹線も利用できます。
新幹線の所要時間は次の通りです。
豊橋~名古屋:約20分~35分
名古屋~米原:約23分~35分
運賃・料金は次の通りです。
豊橋~名古屋:指定席:3,630円、自由席:3,100円
名古屋~米原:指定席:3,630円、自由席:3,100円
豊橋~名古屋間は新幹線名古屋往復きっぷも利用できます。
(名古屋市内発の新幹線豊橋往復きっぷ、新幹線新城・本長篠往復きっぷも同額)
名古屋市内~豊橋ゾーン(豊橋~豊川・二川)
土休日2,360円(1,180円/片道)、平日2,940円(1,470円/片道)
名古屋市内~新城ゾーン(本長篠~三河一宮)
土休日2,480円(1,240円/片道)、平日3,040円(1,520円/片道)
新快速、快速等から乗り換えできる列車
豊橋駅
特急「伊那路」
名古屋駅
特急「しなの」、特急「ひだ」、特急「南紀」、特急「しらさぎ」、快速「みえ」
近鉄特急(ひのとり、しまかぜ、アーバンライナー、伊勢志摩ライナー、名阪特急、名伊特急)
空港特急「ミュースカイ」、名鉄名古屋本線特急、名鉄常滑線・空港線特急、名鉄犬山線特急、名鉄河和線・知多新線特急
尾張一宮駅、岐阜駅
大垣駅
特急「しらさぎ」
米原駅
特急「しらさぎ」
名古屋地区の新快速、快速とは
名古屋地区の新快速の歴史は1971年(昭和46年)に80系による快速が豊橋~大垣間に新設されたことに始まります。
1972年(昭和47年)には新幹線岡山開業に伴い余剰となった山陽急行用153系を利用して増発され、1時間おきの運転となります。
並行する名鉄に運転本数や利便性と劣っており、挽回するための快速設定でしたが、1時間に1本の設定では到底太刀打ちできません。
1982年(昭和57年)には117系が投入されましたが、このときもダイヤは1時間に快速1本、普通1本の設定のままでした。
1986年(昭和61年)の国鉄最後のダイヤ改正が行われ、1時間に快速2本、普通4本の設定がされて、現在のダイヤの基礎が作られます。
JRになってからの1989年(平成元年)には新快速が設定され、1時間当たり新快速・快速が4本、普通が4本となります。このパターンが現在まで続きます。
新快速には新形式の311系が投入され、120㎞/h運転が開始されます。
1999年(平成11年)には313系が投入されます。また特別快速も設定されます。
この時から2001年(平成13年)にかけて、浜松や飯田線の豊川・本長篠に乗り入れる列車も増発されます。
2006年(平成18年)には混雑対策として快速系統に313系5000番台を投入。
浜松への乗り入れは縮小され、飯田線の直通は廃止されました。
313系5000番台はセミアクティブダンパ、車体間ダンパ、取り付けやすべての座席が転換クロスになるなど、快速運行に特化した車両として誕生しました。
それまでほとんどの列車が4、6両編成で非常に混雑していましたが、6両編成が中心となりました。
現在も313系5000番台が快速、新快速の主力車両として活躍しています。
新快速、快速等の関連商品
まとめ
・名古屋地区の新快速、快速、特別快速は主に豊橋~大垣間を運行している
・ラッシュ時は米原まで運行する列車がある
・車両は主に313系5000番台が使用される
・特別快速、新快速、快速の停車駅の違いはわずかである
最後までお読みいただきありがとうございました。