(2020年7月23日作成)
博多から佐世保を結ぶ特急「みどり」。
みどりのカラーをまとった列車が快走しています。
ここでは特急「みどり」の車両、車内やお得な乗車方法などをまとめました。
特急みどりの車両と編成
特急みどりの使用車両
特急みどりは783系と787系で運行しています。
主に使用しているのは783系で、787系は朝晩の一部列車で運行しています。
こちらは783系です。
1988年(昭和63年)に誕生しました。
JRグループとして初めての新形式車両でした。
「みどり」には2000年(平成12年)から運行しています。
「みどり」で運行する車両には専用のカラーの車両が使用されます。

特急「ハウステンボス」と博多~早岐間は併結して運行するため、博多方の先頭車両は貫通型車両です。

また一部の列車は787系で運行します。
787系は1992年に特急「つばめ」用として誕生しました。
「みどり」には2011年(平成23年)から運行を開始しました。
「リレーつばめ」で使用されていた車両で運行しており、DXグリーン席やグリーン個室のあるグリーン車を連結しています。

特急みどりの編成
特急「みどり」は4、6、7、8両編成があります。
4両編成、8両編成は783系、6両編成、7両編成は787系です。
783系の列車は「ハウステンボス」用の車両を連結していることがあります。

(JR九州 HPより)
特急みどりの車内
783系みどり
グリーン車
5号車の早岐方半室がグリーン車です。
2列+1列ゆったりした座席です。

昔ながらのグリーン席です。
みどりのグリーン車にはコンセントはありません。


普通車(自由席、指定席)
普通車は黒地のシートの落ち着いたデザインです。

普通のリクライニングシートです。
コンセントはついていません。

博多、佐世保方の先頭車8号車は前面展望が楽しめます。

運転席も開放的なのでひらけた前面風景が楽しめます。
8号車は自由席なので、早いもの勝ちで利用できます。

お手洗い、トイレ
5号車、7号車にはお手洗いがあります。


メタリックブルーの内装です。
少し手狭なコンパクトなトイレです。


フリースペース
お手洗い、トイレの横や自動販売機の前にはフリースペースがあります。



787系みどり
787系のみどりは「かもめ」と同じ車両です。
車内設備など詳しくは「かもめ」の記事をご覧ください。
特急みどりのおすすめ座席
特急みどりは絶景が見える区間はあまりありません。
博多~鳥栖は市街地、鳥栖~武雄温泉は田野の広がるのどかな風景。
武雄温泉~早岐までは山の中を縫うように走ります。
早岐から佐世保まではまた市街地を走行します。
唯一ほっとするのがこの田んぼの風景でしょうか。
この景色はどちらの窓側でも見えます。
博多行きでは自由席の8号車で前面展望が楽しめます。
自由席なので早い者勝ちです。

みどりには飲み物の自動販売機がある
特急みどりには6号車に飲み物の自動販売機があります。
お茶、コーヒー、ジュース等の飲み物が買えます。
その他の車内販売はないので駅で買っておきましょう。

特急みどりの停車駅、所要時間
特急みどりは下記の駅に停車します。
博多=★二日市=鳥栖=新鳥栖=(吉野ヶ里公園)=佐賀=肥前山口=武雄温泉=有田=早岐=佐世保
(★二日市は一部列車が通過、吉野ヶ里公園は一部列車が停車)
所要時間は下記の通りです。
博多 | 大阪・新大阪
(新大阪~博多間はのぞみ利用) |
|
佐世保 | 1時間42分~1時間58分 | 4時間30分~4時間50分 |
有田 | 1時間15分~1時間28分 | 4時間~4時間20分 |
武雄温泉 | 1時間01分~1時間12分 | 3時間45分~4時間05分 |
佐賀 | 38分~45分 | 3時間25分~3時間35分 |
時刻は博多駅基準で7時台〜22時台までおおむね1時間に1本。
佐世保駅基準で6時台から20時台までおおむね1時間に1本で運行しています。
特急みどりの運賃、料金等
通常の運賃、料金
博多 | 大阪・新大阪
(新大阪~博多間はのぞみ利用) |
|
佐世保 | 3,950円
3,420円 |
18,450円
17,070円 |
有田 | 3,330円
2,800円 |
17,790円
16,410円 |
武雄温泉 | 3,160円
2,630円 |
17,790円
16,410円 |
佐賀 | 2,500円
1,970円 |
17,730円
15,950円 |
(上段:指定席、下段:自由席)
みどりに安く乗るには
JR九州ネット早得3
JR九州のネット予約です。
3日前までに予約すれば利用できます。
3日前であれば変更も可能です。
ポイントが1%つきます。
博多~佐世保:2,040円
JR九州ネットきっぷ
こちらネット予約で当日まで予約可能なきっぷです。
急に利用する場合でも安心です。
受取前なら何度でも変更可能です。
(予約した列車が出発した場合を除きます)
ポイントが1%つきますので「2枚きっぷ」よりもお得です。
博多~佐世保:2,350円
博多~早岐:2,350円
博多~武雄温泉:2,200円
博多~佐賀:1,100円
(指定席・自由席とも同じ料金です)
JR九州のネット予約は登録は無料で、クレジットカードを登録すればすぐに利用できます。
駅の窓口のほか、指定席券売機での受け取りも可能です。
2枚きっぷ(自由席)(指定席)
2枚買えばお得なきっぷ。
往復でも2人でも利用できます。
(指定席用)
福岡市内〜佐世保:大人4,700円(2,350円/枚)
(自由席用)
博多〜佐賀:大人2,300円(1,150円/枚)
博多〜肥前山口:大人3,500円(1,750円/枚)
インターネット早得きっぷ
インターネット早得きっぷはJR西日本、JR九州が発売する割引きっぷです。
14日前までのネット予約e5489の予約、購入で利用できます。
新幹線とみどり号の普通車指定席が利用できます。
価格は次の通りです。
新大阪・新神戸~佐世保:12,730円
eきっぷ
eきっぷはJR九州が発売するJQカード決済のインターネット予約専用特急券です。
JR九州インターネット予約で予約を行い、JQカードで決済した場合に発売されます。
新幹線と特急みどり号の指定席が利用できます。
特急券のみですので乗車券は別途必要です。
利用当日も予約可能です。
運賃も込みの値段は次の通りです。
佐世保~新大阪:15,810円
特急みどりと競合する交通機関との比較
特急みどりと同じ区間を運行する高速バス「させぼ号」があります。
また伊丹空港・関西空港から長崎空港経由でも佐世保に行けます。
博多~佐世保間、大阪~佐世保間の交通機関の比較をまとめました。
博多~佐世保の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(みどり) | 2,040円~3,950円 | 1時間42分~1時間58分 | 約1時間間隔 |
高速バス
(させぼ号) |
1,780円~2,310円 | 2時間~2時間26分 | 20~30分間隔 |
大阪~佐世保の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR
(新幹線+みどり) |
12,730円~18,450円 | 5時間~5時間20分 | みどりは約1時間間隔 |
飛行機
(ANA,JAL) |
6,890円~30,610円 | 3時間45分
~4時間20分 |
8往復
(ANA4往復、JAL3往復、Peach1往復) |
各交通機関の解説
させぼ号
高速バスさせぼ号は西鉄バス、西肥自動車が共同運行する高速バスです。
所要時間と本数は次の通りです。
博多バスターミナル~佐世保バスセンター:約2時間~2時間26分
平日33.5往復、土日祝:34.5往復(20~30分間隔)
このほかにも西鉄天神高速BTにも停車するほか、福岡空港国際線ターミナルに停車する便ももあります。
運賃は博多駅BT~佐世保バスセンターで2,310円です。
往復乗車券で4,190円(2,095円/片道)、4枚つづり回数券で7,320円(1,830円/枚)、WEB割で2,260円、WEB回数券(4回利用)で7,120円(1,780円/回)まで安くなります。
飛行機利用
航空機は伊丹空港・関西空港から長崎空港まで就航しています。
長崎空港から佐世保まではリムジンバス利用となります。
伊丹空港~長崎空港
JAL、ANAが就航しています。
運行本数:1日7往復(JAL4往復、ANA3往復)
所要時間は次の通りです。
伊丹空港~長崎空港:約1時間05分~1時間25分
大阪駅・新大阪~佐世保駅:約3時間45分~4時間10分(リムジンバスの時間を含む)
運賃は次の通りです。
このほかにリムジンバス運賃が必要です。
(大阪・新大阪~伊丹空港:510円~650円 、長崎空港~佐世保駅前:1,400円、合計1,910円~2,050円)
運賃 | ANA | JAL |
通常運賃 | 28,360円 | 29,560円 |
バリュー3(ANA)
得便割引3(JAL) |
26,060円~26,560円 | 23,260円~26,640円 |
スーパーバリュー28(ANA)
先得割引(JAL) |
11,160円~20,060円 | 11,660円~17,160円 |
スーパーバリュー55(ANA)
スーパー先得(JAL) |
10,760円~12,760円 | 7,760円~8,260円 |
関西空港~長崎空港
Peachが就航しています。
運行本数:1日1往復
所要時間は次の通りです。
関西空港~長崎空港:約1時間20分
大阪駅~松山駅:約4時間20分(リムジンバスの時間を含む)
新大阪駅~松山駅:約4時間20分(リムジンバス、特急「はるか」の時間を含む)
運賃は3,890円~9,790円です。(2020年2月23日調べ)
このほかにリムジンバスや特急「はるか」の運賃、料金が必要です。
(大阪駅~関西空港:1,600円、新大阪~関西空港 特急「はるか」:2,380円、長崎空港~佐世保駅:1,400円、合計:3,000円~3,780円)
フライトの時刻やリムジンバスの情報については次のページもご覧ください。
みどりにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
特急みどりから乗り換えできる列車
博多駅
特急「ソニック」、特急「きらめき」
鳥栖駅
特急「ゆふ」、特急「ゆふいんの森」
新鳥栖駅
肥前山口駅
特急「かもめ」
早岐駅
特急みどりとは
特急「みどり」は現在は博多~佐世保間を結ぶ特急列車です。
1976年(昭和51年)の長崎本線・佐世保線電化開業の時に、それまで小倉・博多~佐世保間を運行していた急行「弓張」の一部を特急に格上げして運行を開始しました。
「みどり」の愛称はさわやかな感じのするイメージの色「みどり」と「太陽と緑の国」九州にちなむとされます。
なお、「みどり」の愛称は1961年(昭和36年)から1975年(昭和50年)まで京阪神対九州を運転していた特急にも使用され、一時期は佐世保にも乗り入れていました。
新設された「みどり」は鹿児島本線の博多~鳥栖間で列車の増発が難しいことから、ほとんどの列車が長崎行きの「かもめ」を博多~肥前山口間で併結していました。
当初から4両編成で運行され短編成の特急として珍しい存在でした。
1982年(昭和57年)には急行「弓張」はすべて特急「みどり」に格上げされて、佐世保行きの昼間の優等列車はすべて「みどり」に統一されました。
1986年(昭和61年)には「かもめ」との併結運転がいったんなくなり、「みどり」の単独運転となります。
しかし、すぐに「かもめ」が増発となったので「みどり」との併結運転が再開されます。
1988年(昭和63年)に再開され、以後は併結の本数が拡大していきます。
1990年(平成2年)ごろには使用していた運行開始以来使用していた485系が赤色一色の塗装となり、「赤いみどり」として運行されます。
1992年(平成4年)には早岐~ハウステンボス間の電化が完成し、特急「ハウステンボス」が運行を開始します。
「ハウステンボス」はすべての列車が博多~早岐間で「みどり」と併結運転となります。
これにより、「かもめ」「みどり」「ハウステンボス」の3階建ての列車が運行されるようになります。
2000年(平成12年)には「みどり」で783系ハイパーサルーンが運行されるようになります。
2002年(平成14年)には16往復となり、現在の本数となります。
このとき増発された「みどり」は2003年(平成15年)まで885系で運行され「白いみどり」と呼ばれました。
883系は振り子車両なので、当時の485系「にちりん」と比べて20分以上の大幅なスピードアップが実現しました。
2011年(平成23年)には787系が「みどり」での運行を開始。
そして、「かもめ」との併結運転がなくなります。
現在は「ハウステンボス」との併結もしくは単独で運転する列車となっています。
特急みどりの関連商品
まとめ
・特急みどりは博多と佐世保を結ぶ特急列車
・783系と一部の列車は787系で運行されている
・コンセントはついていない
・飲み物の自動販売機が設置されていて便利
・ネット予約や2枚きっぷを活用すればお得に乗車できる
最後までお読みいただきありがとうございました。
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