(2022年4月24日更新)
博多から長崎を結ぶ特急「かもめ」。
速い列車は1時間50分程度で結びます。
振り子式のかもめとメタリックのかもめ。
どちらも味があります。
ここでは特急かもめの車両や車内、座席や設備、お得な乗り方やバスとの比較などについて解説していきます。
特急かもめの車両と編成
使用車両
885系と787系で運行されています。
こちらは885系です。
885系は2000年(平成12年)に「かもめ」で運行を開始しました。
原色系が多い九州の特急列車の中で白を基調とした色使いです。
搭乗時は黄色の帯でした。
2005年(平成17年)からリニューアルが施され車両すべてがインディゴブルーの帯に変更されています。

こちらは787系です。
787系は1992年(平成4年)に特急「つばめ」用として誕生しました。
「かもめ」には1994年(平成6年)から運行を始め、途中運行されない時期もありましたが、現在は約半分の列車で運行されています。

編成
特急「かもめ」の編成です
885系は6両編成です。
787系は主に7両編成で、ごく一部に6両編成、8両編成があります。
自由席と指定席の割合は図の通りです。

(JR九州 HPより)
特急かもめの車内
885系かもめ
グリーン車
グリーン車は1号車の半室です。
皮張りの座席が並びます。

ゆったりしたシートで間隔も広いのでくつろげます。
テーブルが若干小ぶりなのでパソコン作業などは向いてないかも。
コンセントはついています。


運転席の後ろはガラス張りで、開放感があります。
トンネルなどでは曇りガラスになります。

普通車
普通車です。
布張に変更されている車両もあります。以前はすべての車両が革張で高級感があったのですが革張を嫌う方もいらっしゃるので変更となったようです。

こちらは皮張り座席の車両です。

座席は小さめのテーブルがあります。

2号車、3号車の座席にはコンセントがあります。


お手洗い、トイレ
お手洗いは曲線を活用した形です。
2号車には多目的お手洗い、トイレがあります。


2,4,6号車にはお手洗い、トイレがあります。


荷物置き場
各所に荷物置き場があります。
大型スーツケースも置くことができます。

携帯電話スペース
車内には各所に携帯電話通話や休憩に利用できるスペースがあります。

デッキ付近
885系かもめのデッキ付近には書道で装飾がされております。木目調もあいまって落ち着いた車内を演出しております。


787系かもめ
グリーン車
長崎方の1号車はグリーン車です。
赤色の座席で2列+1列の座席配置です。

少し小さめのテーブルがあります。

DXグリーン
グリーン車の運転席後ろにはDXグリーン席があります。
3席のみです。


パワーシートでほぼフルフラットになるまでリクライニングします。
コンセントも装備しています。

グリーン個室
グリーン車のデッキそばにはグリーン個室があります。
6人まで利用できます。

普通車
普通車の指定席、自由席の座席です。

緑系と赤系の座席がありますが、自由席と指定席の区別はありません。

リクライニングシートでテーブルは前の座席についている特急電車の標準的な座席です。

普通車ボックス席
787系かもめの4号車にはボックス席があります。

ボックス席はガラスで仕切られています。
グループで利用するときにありがたいです。

お手洗い、トイレ
2号車には多目的お手洗い、多目的トイレがあります。

多目的お手洗い、多目的トイレにはベビーキープもあります。

中に洗面台と大型の鏡があります。

1,2,4,5,6,7号車にもあります。

こちらは洋式便座のお手洗いです。

荷物置き場
車内には各所に荷物置き場があります。

携帯電話スペース
携帯電話の通話などに利用できる扉スペースがあります。

かつては公衆電話があった場所だと思われます。

特急かもめのおすすめ座席
特急かもめでは肥前鹿島~諫早間で有明湾を望むことでできます。
その他の区間ではよい車窓の区間はあまりありません。
有明湾を望むなら「A席、B席」側を確保するのがよいでしょう。

かもめの車内販売や自動販売機
特急かもめでは、車内販売や車内の自動販売機はありません。
(自動販売機は2022年3月でサービス終了になりました)
お食事や飲み物は、あらかじめ駅などで購入して乗車してください。
特急かもめの停車駅、所要時間
特急かもめは下記の駅に停車します。
博多=(二日市)=鳥栖=新鳥栖=佐賀=(肥前山口)=肥前鹿島=諫早=浦上=長崎
(カッコは一部の列車が停車します)
所要時間は下記の通りです。
区間 | 所要時間 |
博多~長崎 | 約1時間50分~2時間5分 |
博多~佐賀 | 約40分 |
時刻は博多駅基準で5時台〜22時台までおおむね1時間に1~2本。
8時台~10時台、16時台~19時台は1時間に2本運行しています。
長崎駅基準で5時台から21時台までおおむね1時間に1~2本で運行しています。
8、9時台、16時台~19時台は1時間に2本運行しています。
特急かもめの運賃、料金等
通常の運賃、料金
運賃、特急料金込みの価格は次の通りです。
(指定席は通常期の価格)
区間 | 博多 | 佐賀 |
佐賀 | 2,660円
2,130円 |
ー |
肥前山口 | 2,840円
2,310円 |
1,310円
780円 |
肥前鹿島 | 3,410円
2,880円 |
1,850円
1,320円 |
諫早 | 4,860円
4,330円 |
3,230円
2,700円 |
長崎 | 5,590円
5,060円 |
4,500円
3,970円 |
かもめに安く乗るには
JR九州ネット早得7
JR九州のネット予約です。
7日前までに予約すれば利用できます。
ネット早得7は予約後の変更はできません。
ポイントが1%つきます。
博多~長崎:2,340円
JR九州ネット早得3
JR九州のネット予約です。
3日前までに予約すれば利用できます。
3日前であれば変更も可能です。
ポイントが1%つきます。
博多~長崎:2,550円
JR九州ネットきっぷ
こちらネット予約で当日まで予約可能なきっぷです。
急に利用する場合でも安心です。
受取前なら何度でも変更可能です。
(予約した列車が出発した場合を除きます)
ポイントが1%つきますので「2枚きっぷ」よりもお得です。
(指定席・自由席とも同じ料金です)
区間 | 博多 | 佐賀 |
佐賀 | 1,150円 | ー |
肥前山口 | 1,750円 | ー |
肥前鹿島 | 2,340円 | ー |
諫早 | 3,150円 | ー |
長崎 | 3,150円 | 3,090円 |
JR九州のネット予約は登録は無料で、クレジットカードを登録すればすぐに利用できます。
駅の窓口のほか、指定席券売機での受け取りも可能です。
2枚きっぷ(自由席)(指定席)
2枚買えばお得なきっぷ。
往復でも2人でも利用できます。
(指定席用)
福岡市内〜長崎:大人6,300円(3,150円/枚)
福岡市内~大村・竹松:大人6,300円(3,150円/枚)
博多〜肥前鹿島:大人4,860円(2,430円/枚)
(自由席用)
博多〜佐賀:大人2,500円(1,250円/枚)
博多〜肥前山口:大人3,680円(1,840円/枚)
詳しくはJR九州の割引きっぷのページもご覧下さい。
インターネット早得きっぷ
インターネット早得きっぷはJR西日本、JR九州が発売する割引きっぷです。
14日前までのネット予約e5489の予約、購入で利用できます。
新幹線とみどり号の普通車指定席が利用できます。
価格は次の通りです。
新大阪・新神戸~長崎:14,800円
特急かもめと競合する交通機関との比較
特急かもめと同じ区間を運行する高速バスは「九州号」(福岡~長崎)、「わかくす号」(福岡~佐賀)があります。
博多~長崎間、博多~佐賀間の交通機関の比較を行いました。
博多~長崎の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(かもめ) | 2,340円~4,800円 | 1時間50分~2時間05分 | 約30~60分間隔 |
高速バス
(九州号) |
2,095円~2,620円 | 2時間30分~3時間 | 15~30分間隔 |
博多~佐賀の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(かもめ、みどり) | 1,150円~2,500円 | 40分 | 約20~30分間隔 |
高速バス
(わかくす号) |
865円~1,050円 | 1時間16分 | 15~30分間隔 |
九州号(福岡~長崎)
所要時間と運行間隔は次の通りです。
所要時間:福岡(天神)・博多駅~長崎駅:約2時間30分(スーパーノンストップ)~約3時間
運行間隔15~30分間隔(1時間3~4本)
運賃は福岡~長崎で2,620円です。
往復乗車券で4,720円(片道2,360円)、回数乗車券(4回利用)で8,380円(2,095円/回)まで安くなります。
わかくす号(福岡(天神)~佐賀)
所要時間と運行間隔は次の通りです。
所要時間:福岡(天神)~佐賀駅バスセンター:約1時間16分
運行間隔15分~30分間隔
運賃は福岡(天神)~佐賀で1,050円です。
往復乗車券で1,880円(片道940円)、回数乗車券(4回利用)で3,460円(865円/回)まで安くなります。
特急かもめから乗り換えできる列車
博多駅
鳥栖駅
新鳥栖駅
肥前山口駅
諫早駅
快速「シーサイドライナー」
かもめにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
特急かもめの関連商品
特急かもめとは
特急かもめは博多〜長崎を結ぶ特急列車です。
(一部は博多~佐賀・肥前鹿島の列車もあります)
かもめが博多~長崎の特急の名前になったのは1976年の長崎本線電化からです。
それまでの急行「出島」を格上げした特急に名付けられました。
「かもめ」が特急列車の名前になったのは1937年です。
東京~神戸の特急として運行していました。
1953年~1975年の山陽新幹線博多開業までは京都~博多・長崎・西鹿児島(現在の鹿児島中央駅、日豊本線(大分)経由)の特急列車でした。
まとめ
・特急かもめは博多と佐賀・長崎を結ぶ特急列車
・885系と787系で運行されている
・グリーン車と一部の指定席にはコンセント付き
・飲み物の自動販売機が設置されていて便利
・ネット予約や2枚きっぷを活用すればお得に乗車できる
最後までお読みいただきありがとうございました。