(2021年1月29日作成)
神戸三宮と奈良を阪神、近鉄奈良線経由で結ぶのが結ぶ阪神・近鉄直通の快速急行です。
神戸三宮から西宮、尼崎、大阪難波、生駒、西大寺を通り奈良まで直通します。
神戸三宮から乗り換えなしで奈良に行ける便利な列車です。
ここでは阪神・近鉄奈良線直通快速急行の車両、座席、運賃や競合交通機関について解説していきます。
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の車両と編成
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の使用車両
直通快速急行に使用される車両は次の通りです。
近鉄:9820系、9020系、5820系、5800系、1026系、1252系
阪神:1000系、9000系
阪神に直通しない近鉄の快速急行には8000系などの車両が使用されることがあります。
近鉄の9820系です。
2021年現在で近鉄の最新の通勤型車両です。

阪神1000系です。
こちらも阪神の最新の車両です。

近鉄で阪神線に乗り入れ対応している車両はこのシンボルマークがついています。

阪神・近鉄奈良線直通快速急行の編成
近鉄線内、阪神なんば線内は6両編成、8両編成、10両編成で運行します。
平日昼間は6両編成、ラッシュ時は8両~10両編成、土休日は8両編成です。
阪神線内は平日は6両編成、土休日は8両編成で運行します。
尼崎駅で分割併合が頻繁に行われています。

阪神・近鉄奈良線直通快速急行の車内と座席
近鉄で最も車両数が多い9820系、9020系です。

グレーの座席で、端には仕切りがついています。


車両端部の優先座席はオレンジで区別されています。

近鉄の1026系車両です。

1026系の座席は赤色の座席です。

優先座席はパープルの座席です。

阪神の快速急行の主力1000系です。

座席はグリーンの座席です。

車両端部には優先座席とフリースペースが確保されています。

阪神・近鉄奈良線直通快速急行の停車駅や所要時間と運行間隔など
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の停車駅
大阪難波~奈良間の近鉄快速急行・急行の所要時間は約37分~44分です。
阪神・近鉄奈良線快速急行の停車駅
(新開地)=(高速神戸)=(西元町)=(元町)=神戸三宮=魚崎=(△芦屋)=西宮=▲今津=甲子園=▲武庫川=尼崎=西九条=九条=ドーム前=桜川=大阪難波=日本橋=大阪上本町=鶴橋=生駒=学園前=大和西大寺=新大宮=近鉄奈良
(新開地発は土日祝日の朝の奈良行き一部列車のみ、△芦屋は土日祝日は通過、▲今津、▲武庫川は平日昼間と土日祝日の列車が停車)
快速急行のほとんどの列車は阪神神戸三宮まで直通しています。
近鉄奈良線急行の停車駅
大阪難波=日本橋=大阪上本町=鶴橋=布施=石切=生駒=学園前=大和西大寺=新大宮=近鉄奈良
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の所要時間と運賃
西宮 | 尼崎 | 大阪難波 | 生駒 | 近鉄奈良 | ||
神戸三宮 | 14~15分 | 25~26分 | 41~47分 | 64~70分 | 78~89分 | |
西宮 | 270円 | 西宮 | 10~11分 | 26~32分 | 49~55分 | 65~73分 |
尼崎 | 290円 | 190円 | 尼崎 | 16~21分 | 28~39分 | 55~62分 |
大阪難波 | 410円 | 360円 | 330円 | 大阪難波 | 22~23分 | 39~41分 |
生駒 | 820円 | 770円 | 740円 | 410円 | 生駒 | 16~23分 |
近鉄奈良 | 980円 | 930円 | 900円 | 570円 | 300円 | 近鉄奈良 |
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の運行間隔
神戸三宮、奈良発とも平日朝ラッシュ時は約12分間隔、その他の時間帯は約20分間隔で運行しています。
阪神・近鉄奈良線直通快速急行と競合する交通機関の比較
近鉄奈良線、阪神直通快速急行と同じ区間を運行する交通機関はJR大和路快速、JR新快速があります。
奈良駅は近鉄が奈良公園に近い町の中にあります。
難波駅はJRと近鉄が比較的近く、なんばの町から少し外れたところにあります
神戸三宮駅はJR、阪神、阪急の駅の間を徒歩5分ほどで行き来できます。
大和路快速と近鉄奈良線特急・快速急行・急行と比較します。
大阪(梅田)~奈良の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR大和路快速 | 810円 | 約51分~54分 | 15分間隔 |
近鉄特急
(梅田~なんば間は 御堂筋線利用) |
1,320円 | 約50分~55分 | 平日朝晩、土休日60分 |
阪神、近鉄快速急行
(梅田~なんば間は 御堂筋線利用) |
800円 | 約55分~60分 | 10~20分間隔
(近鉄奈良線急行含む) |
難波~奈良の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR大和路快速
(新今宮乗り換え) |
570円 | 約45分 | 15分間隔 |
近鉄特急 | 1,090円 | 約33分~39分 | 平日朝晩、土休日60分 |
阪神、近鉄快速急行 | 570円 | 約37分~44分 | 10~20分間隔
(近鉄奈良線急行含む) |
三ノ宮~奈良の交通機関の比較
運賃 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR新快速、大和路快速
(新今宮乗り換え) |
1,270円 | 約75分~85分 | 15分間隔 |
阪神、近鉄快速急行 | 980円 | 約78分~89分 | 20分間隔 |
交通機関の各区間の解説
JR大和路快速
大和路快速の停車駅は次の通りです。
大阪=福島=西九条=弁天町=大正=新今宮=天王寺=久宝寺=王寺=大和小泉=法隆寺=郡山=奈良=平城山=木津=加茂
(天王寺~鶴橋~京橋~大阪間は各駅停車、王寺から高田・五条方面に乗り入れる列車は王寺から各駅停車)
区間快速は次の駅に停車します。
天王寺=(環状線内各駅停車)=大阪=(環状線内各駅停車)=天王寺=久宝寺=王寺=(各駅停車)=加茂・高田・五条
大和路快速の所要時間
大阪〜奈良:約51分~54分
天王寺~奈良:約35分
大和路快速の運行間隔
大阪発
平日9時台~16時台まで30分間隔で運行しています。
土休日は7時台~20時台まで15分間隔で運行しています。
奈良発
平日は8時台~15時台まで15~30分間隔で運行しています。
土休日は6時台~19時台まで15~30分間隔で運行しています。
平日のラッシュ時と早朝、深夜時間帯は区間快速として運行しています。
昼間はおおむね15分間隔で運行しています。
運賃は次の通りです。
三ノ宮~奈良:1,270円
大阪~奈良:810円
JR難波~奈良:570円
JR新快速
JRの新快速は米原から京都、大阪、三宮を経由して姫路方面まで向かいます。
JR新快速の大阪~三宮間の所要時間は21分です。
新快速の停車駅は次の通りです。
敦賀・近江塩津=(各駅停車)米原=彦根=能登川=近江八幡=野洲=守山草津=南草津=石山=大津=山科=京都=高槻=新大阪=大阪=尼崎=芦屋=三ノ宮=神戸=明石=西明石=加古川=姫路=(各駅停車)=網干・上郡・播州赤穂
新快速の京都~大阪~姫路間の運行間隔はラッシュ時と早朝、深夜以外は終日ほぼ15分間隔で運行しています。
運賃は大阪~京都間で410円です。
近鉄特急
大阪難波~奈良間の近鉄特急の所要時間は約33分~39分です。
近鉄特急の停車駅は次の通りです。
大阪難波=大阪上本町=鶴橋=生駒=大和西大寺=近鉄奈良
運行間隔は次の通りです。
平日は朝と夕方17時以降の運転。
土休日は昼以降60分間隔の運転。
運賃・料金は1,090円です。
近鉄特急によく乗る場合はネット予約がお得です。
特急料金の10%がポイントでもらえて、貯まったポイントで特急券を購入できます。
実質10%引きになりお得です。
阪神・近鉄奈良線直通快速急行から乗り換えできる列車
神戸三宮駅
尼崎駅
大阪難波駅
近鉄特急(名阪特急、名伊特急(ひのとり、しまかぜ、ビスタカー、伊勢志摩ライナー、アーバンライナー等))
南海空港特急「ラピート」、南海特急「サザン」、南海特急「こうや」、南海特急「りんかん」、南海特急「泉北ライナー」、南海空港急行
大阪上本町駅
近鉄特急(名阪特急、名伊特急(ひのとり、しまかぜ、ビスタカー、伊勢志摩ライナー、アーバンライナー等))
鶴橋駅
近鉄特急(名阪特急、名伊特急(ひのとり、しまかぜ、ビスタカー、伊勢志摩ライナー、アーバンライナー等))
大和西大寺駅
阪神・近鉄奈良線直通快速急行とは
阪神と近鉄奈良線を直通運行する快速急行は2009年(平成21年)の阪神なんば線の開業に伴い誕生しました。
阪神、近鉄奈良線とも直通以前から快速急行という種別はありました。
近鉄では昭和30年代、阪神では昭和50年代から設定された種別ですが、直通以前は阪神の快速急行は停車駅が大きく異なっていました。
設定当初の阪神快速急行は、西宮~三宮間無停車の時期もあり、特急よりも停車駅が少ない列車でした。
阪神なんば線開業直前の快速急行も芦屋や御影には停車せず、魚崎や岩屋に停車する列車でした。
なんば線開業後は近鉄は従来の快速急行をそのまま延伸、阪神は梅田~西宮間急行を延伸する形で停車駅が見直されました。
重複する急行は昼間は尼崎~西宮間で削減され、梅田~西宮間の列車と梅田~尼崎間の列車が交互に運転されるようになります。
また、御影駅はホームが急曲線となっているため近鉄の21m車両が停車するとホームの隙間が大きくなること、またホーム延伸も困難なことから快速急行は通過となっています。
近鉄の快速急行は朝ラッシュ時などは10両編成で運行していますが阪神は6両編成が基本となっています。
このため、尼崎駅での分割併合がラッシュ時を中心に頻繁に行われています。
2020年(令和2年)のダイヤ改正で土休日のほとんどの快速急行が阪神線内も含めて8両編成となりました。
芦屋駅についてはホーム両側に踏切があり8両編成に対応したホーム延伸が現状ではできないので、土休日については快速急行は芦屋駅は通過となります。
このため、西宮~神戸三宮間では快速急行が特急よりも停車駅が2駅少なくなりました。
阪神・近鉄奈良線直通快速急行の関連商品
まとめ
・阪神・近鉄奈良線直通快速急行は神戸三宮から尼崎、大阪難波、生駒を経由して近鉄奈良を結ぶ列車
・通勤型車両で主に運行しているが、一部にクロスシートの列車もある
・比較的新しい車両が多い
最後までお読みいただきありがとうございました。