(2022年4月29日更新)
大阪から三ノ宮、神戸を通り、姫路からは播但線を北上してと城崎、香住、浜坂を結ぶ特急「はまかぜ」。
三ノ宮や神戸から兵庫県の北部を結ぶ列車として人気があります。
ここでは「はまかぜ」の車両編成や車内の解説を記載すると同時に、車内設備や座席、お手洗いなどを写真を交えて解説します。
また、お得なきっぷや安く乗車する方法などと合わせてこうのとりの魅力を解説していきます。
特急はまかぜの車両と編成
使用車両
特急はまかぜはキハ189系で運行されています。
キハ189系は2010年(平成22年)に製造され、「はまかぜ」で運行を開始しました。
「びわこエクスプレス」や「かにカニはまかぜ」でも運行しています。

3両編成が基本で、混雑時には3両編成を2本つないだ6両編成で運行されます。

編成
特急はまかぜは3両編成又は6両編成で運行します。
はまかぜは全車指定席です。

特急はまかぜの車内
普通車
特急「はまかぜ」にはグリーン車は連結されていません。
普通車のみです。
はまかぜは全車指定席です。
車内には赤色の座席が並びます。

前面や前の座席の背にテーブルがあります。
小さなテーブルもあり状況に合わせて使い分けができます。


車両の両端の座席にはコンセントがついています。
スマホの充電やパソコン仕事をしなければならないときは車両の前端か後ろ端の席を狙いましょう。


座席の上の荷棚です。比較的大きい棚がついています。

通路扉上部にはLED案内表示器があります。

車いす対応座席
3号車には車いす対応座席と多目的お手洗いがあります。デッキから入ってすぐの座席が車いす対応座席となっています。

お手洗い、トイレ等
3号車には多目的お手洗いが設置されています。
キハ189系の多目的お手洗いは通路にはみ出す形で設置されており、かなり広くなっています。

お手洗いの室内は広くゆったりしています。
ベビーベッドやベビーキープも設置されています。


お手洗いは洋式暖房便座です。

お手洗いにはベビーキープも設置されています。

洗面所です。

扉開閉ボタン
キハ189系には冬季などの車内温度維持のため、扉開閉ボタンが設置されています。
ランプが点灯しているときはボタンを押して扉を開閉します。

特急はまかぜのおすすめ座席
特急はまかぜは豊岡までは良い景色のところはあまりありません。
明石海峡大橋が見えるくらいです。
城崎をすぎると、ところどころに日本海が見えます。
この景色を見るには「A席」を確保しましょう・
特急はまかぜに車内販売はあるか
はまかぜはじめJR西日本の特急列車には車内販売がありません。
はまかぜには自動販売機も設置されていません。
食べ物、飲み物は乗る前に買いましょう
特急はまかぜの運行路線、停車駅、所要時間等

(JRおでかけネットより)
「はまかぜ」は大阪~香住・浜坂・鳥取間で運行しています。
停車駅は次の通りです
大阪=三ノ宮=神戸=明石=(西明石)=(加古川)=姫路=福崎=寺前=生野=(竹田)=和田山=八鹿=江原=豊岡=城崎温泉=竹野=香住=浜坂=岩美=鳥取
(竹田は1号、4号が停車、西明石・加古川は5号が停車)
所要時間は次の通りです。
大阪 | 三ノ宮 | |
豊岡 | 2時間37分~3時間 | 2時間15分~2時間37分 |
香住 | 3時間10分~3時間46分 | 2時間51分~3時間22分 |
浜坂 | 3時間31分~3時間55分 | 3時間12分~3時間40分 |
鳥取 | 4時間01分~4時間26分 | 3時間39分~4時間03分 |
はまかぜの運賃、料金等
通常の運賃、料金
はまかぜは全車指定席です。
自由席はありません。
指定席特急料金と運賃を合わせた価格は次の通りです。
大阪 | 三ノ宮 | |
豊岡 | 5,370円 | 4,930円 |
香住 | 6,250円 | 5,700円 |
浜坂 | 6,580円 | 6,250円 |
鳥取 | 7,460円 | 7,020円 |
はまかぜに安く乗るための割引きっぷ
特急はまかぜに利用できる割引きっぷは次のものがあります。
・新幹線との乗り継ぎ割引
・eきっぷ、e早得
・おとなびWEB早得
新幹線との乗り継ぎ割引
新幹線から新大阪駅や姫路駅で乗り換えてはまかぜに乗る場合に割引があります。
新幹線から在来線へ乗り継ぐ場合は当日中に乗り継がなければなりませんが、在来線から新幹線の場合は在来線の乗車日が翌日でも割り引かれます。
乗車する駅の窓口でこうのとりの特急券も一緒に買うことではまかぜの特急券が半額になります。
eきっぷ
eきっぷ、e早得はJ-WESTカード(JR西日本のクレジットカード)、JQCARD(JR九州のクレジットカード)会員向けに設定されている割引きっぷです。
eきっぷ、e早得ともインターネット予約のe5489、JR九州ネット予約で予約できます。
eきっぷは乗車当日まで予約できます。
e早得は3日前までの予約が必要です。
eきっぷの主な区間の値段は次の通りです。(普通車指定席)
新大阪・大阪~豊岡:4,840円
三ノ宮~豊岡:4,400円
チケットレス特急券・eチケットレス特急券
「チケットレス特急券」と「eチケットレス特急券」は「e5489」の会員向けサービスチケットレスサービスの割引特急券です。
有効期間は1日間で、当日購入も可能です。
チケットレスサービスでは、スマートフォンやパソコンなどで切符を購入し、お持ちのICOCAや定期券などで改札を通ります。
チケットレスサービスによる乗車方法の詳細については、JR西日本の公式ページでご確認ください。
「チケットレス特急券」と「eチケットレス特急券」の違いは、使用するクレジットカードの違いです。
「チケットレス特急券」はJRで利用できるクレジットカードならどのカードでも購入できます。
一方、「eチケットレス特急券」を利用する際には「J-WESTカード」での決済が必要です。そのため、少し割安な価格設定になっています。
下記が関西空港駅からの各駅までのおとなひとりの発売価格です。(乗車券運賃を含めた指定席の価格。)
チケットレス特急券
新大阪・大阪~豊岡:5,170円
三ノ宮~豊岡:4,730円
eチケットレス特急券
新大阪・大阪~豊岡:4,840円
三ノ宮~豊岡:4,400円
おとなびWEB早得
おとなびWEB早得は、JRの会員制サービス「おとなび」の会員向けに設定されている普通車指定席限定の割引きっぷです。
「おとなび」には満50歳以上であれば入会できます。
おとなぶWEB早得の価格は次の通りです。
新大阪・大阪~豊岡:3,750円
新大阪・大阪~城崎温泉:3,980円
特急はまかぜと競合する交通機関の比較
特急はまかぜと競合する高速バスは、大阪~豊岡・城崎、三ノ宮~豊岡・城崎間で運行しています。
また、大阪~豊岡、城崎間には、福知山線経由の特急「こうのとり」も運行してます。
大阪~豊岡、三ノ宮~豊岡の交通機関の比較をまとめました。
大阪~豊岡の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(はまかぜ) | 4,840円~5,370円 | 2時間37分~3時間 | 3往復 |
JR(こうのとり) | 3,750円~5,370円 | 約2時間40分 | 14往復
(乗り換え含む) |
高速バス | 3,150円~3,500円 | 2時間40分~3時間05分 | 6往復 |
三ノ宮~豊岡の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(はまかぜ) | 4,400円~4,930円 | 2時間15分~2時間37分 | 3往復 |
高速バス | 3,150円~3,500円 | 約2時間44分~2時間59分 | 3往復 |
各交通機関の解説
JR特急こうのとり
特急「こうのとり」は新大阪・大阪から福知山線経由で豊岡、城崎温泉までを結んでいます。
停車駅は次の通りです
新大阪=大阪=尼崎=宝塚=(※西宮名塩)=三田=(新三田)=(相野)=篠山口=(谷川)=柏原=(黒井)=福知山=和田山=八鹿=江原=豊岡=城崎温泉
(カッコは一部の列車が停車、西宮名塩には朝の新大阪行きが停車)
大阪~豊岡・城崎温泉は「きのさき」も含めると約1時間に1本の運行です。
福知山駅で「きのさき」号と乗り換える場合は、特急料金は通算で計算されます。
所要時間は次の通りです。
新大阪・大阪~城崎温泉:約2時間50分
新大阪・大阪~豊岡:約2時間40分
運賃・料金は次の通りです。
新大阪~城崎温泉:5,700円(指定席)
新大阪~豊岡:5,370円(指定席)
城崎ー大阪線
新型コロナウィルス感染拡大の影響で運休している便があります。
全但バスが城崎ー大阪線を運行しています。
新大阪駅、和田山駅や八鹿駅、江原駅、豊岡(豊田町)も経由します。
(一部の便を除く)
1日6往復運行しています。
所要時間は次の通りです。
大阪梅田(阪急三番街)~城崎温泉駅:約2時間55分~3時間25分
大阪梅田(阪急三番街)~豊岡(豊田町):約2時間40分~3時間5分
運賃は次の通りです。
大阪梅田(阪急三番街)~城崎温泉駅:3,800円、往復割引:3,420円(片道)
大阪梅田(阪急三番街)~豊岡(豊田町):3500円、往復割引:3,150円(片道)
学生割引(30%OFF)も設けています。
所要時間はあまり変わらず、値段が安いので時間が合う場合はバスのほうが利用しやすいと思います。
バスの時刻、運賃など詳しくは全但バスのページをご覧ください。
城崎ー神戸線
新型コロナウィルス感染拡大の影響で運休している便があります。
全但バスが城崎ー神戸線を運行しています。
和田山駅や八鹿駅、江原駅、豊岡駅(もしくは豊田町)も経由します。
(一部の便を除く)
1日3往復運行しています。
所要時間は次の通りです。
神戸三宮BT~城崎温泉駅:約3時間03分~3時間21分
神戸三宮BT~豊岡駅:約2時間44分~2時間59分
運賃は次の通りです。
神戸三宮BT~城崎温泉駅:3,150円、往復割引:2,840円(片道)
神戸三宮BT~豊岡(豊田町):2,850円、往復割引:2,570円(片道)
学生割引(30%OFF)も設けています。
所要時間はあまり変わらず、値段が安いので時間が合う場合はバスのほうが利用しやすいと思います。
バスの時刻、運賃など詳しくは全但バスのページをご覧ください。
はまかぜにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
特急はまかぜから乗り換えられる列車
大阪駅
特急「サンダーバード」、特急「こうのとり」、特急「スーパーはくと」、新快速、関空快速、紀州路快速、大和路快速、丹波路快速
明石駅
姫路駅
和田山駅
豊岡駅、城崎温泉駅
鳥取駅
特急「スーパーはくと」、特急「スーパーいなば」、特急「スーパーまつかぜ」、特急「スーパーおき」、観光列車「あめつち」
特急はまかぜとは
特急「はまかぜ」は1972年(昭和47年)に誕生しました。
「はまかぜ」の由来は鳥取砂丘に吹き付ける「浜風」からきています。
運行当初の車両はキハ80系で、新大阪・大阪~鳥取・倉吉間の列車でした。
阪神地区から播但線を経由して兵庫県北部へと向かう列車は古くから急行「但馬」が運行していました。
「はまかぜ」誕生後も「但馬」は運行を続けます。
「はまかぜ」は播但線内は無停車だったので、こまめに停車する「但馬」とのすみわけができていました。
1982年(昭和57年)には使用車両がキハ181系に変更。
1986年(昭和61年)の福知山線・山陰線電化開業に伴うダイヤ改正で、廃止となる「まつかぜ」の代わりとして米子までの運転を開始します。
このころが「はまかぜ」の最盛期で、新大阪~鳥取・倉吉・米子間で3往復運転となります。
1993年(平成5年)には全列車が大阪駅発着となり、1994年(平成6年)の智頭急行開業、スーパーはくと運行開始に伴い、大阪~浜坂・倉吉間の列車となります。
1996年(平成8年)には急行「但馬」が全廃され、そのうち1往復が「はまかぜ」に格上げされて編入されます。
以降は「はまかぜ」は3往復体制となり、播但線内の福崎・寺前への停車を開始します。
2010年(平成22年)には車両がキハ189系に変更になります。
その後は竹田や西明石、加古川に一部列車が停車するようになり現在に至ります。
特急はまかぜの関連商品
まとめ
・はまかぜは1日3往復で運転
・普通車のコンセント付き座席は車両の端にある
・車内販売はないので乗車前にコンビニで購入
はまかぜで行ける浜坂や香住は冬のかにがおいしいところです。
大阪から列車でゆったりとカニや温泉を楽しみに浜坂や香住へいくのも楽しいです。