(2022年4月24更新)
南国の指宿に向かう特急「指宿のたまて箱」の車内や座席、グルメやお得なきっぷを解説します。
特急「指宿のたまて箱」浦島太郎伝説を列車に取り入れた様々な仕掛けが楽しいJR九州のD&S列車です。
愛称は「いぶたま」で親しまれています。
2両のコンパクトな編成に、グループから一人まで楽しめる設備が盛りだくさんです。
オリジナリティあふれる車内販売や乗務員さんのおもてなしも魅力です。
この特急「指宿のたまて箱」に乗車しましたのでレポートします。
特急指宿たまて箱の車両と編成
使用車両
指宿のたまて箱は専用の車両で運行されています。
基本はキハ47 8060とキハ47 9079の2両編成です。
土日祝日や連休のときなど、お客さんが多いときは1両増結(キハ140 2066)して3両編成で運行されます。
車両及び内装は水戸岡鋭治氏の監修でデザインされています。
海側が白色、山側が黒色と異なる色が特徴です。

前面は白色と黒色が半分で別れています。

1号車海側、白いほうには大きな「いぶたま」のロゴマークが描かれています。

ドアが開いたときは、連結面寄りのドア上からたまて箱の煙に見立てたミストが噴出します。
さすが浦島太郎伝説にちなんだ列車です。

編成
列車は通常は2両編成で全車指定席です。
混雑時は増結され3両編成になります。

座席表です。
1号車と2号車の海側は窓を向いたカウンター席です。
2号車の海側はすべてカウンター席です。
2号車の山側席は通路を向いたソファー席です。
増結車両は通常の座席です。

特急指宿のたまて箱の車内
1号車
1号車を運転席側から見た写真です。
海側にはカウンターと後ろに座席。
山側にはカウンターとソファーがあります。
1号車のソファーは指定席ではありません。
後ろの黄色いのれんのところにお手洗いとサービスカウンターがあります。

海側のシートは青系のシート。
山側の座席はグレーを基調としたシートになっています。


1号車の中央部にはベンチシートがあります。
ベンチシートの横の本棚には指宿に関する書籍がたくさん。
景色が悪くても、本を読んでゆっくり過ごせます。
1号車のベンチシートは指定ではないので気が向いたら座ることができます。


海側を向いたカウンター席です。
テーブルやいすには客船やヨットに用いられるチーク材がふんだんに使われています。
船に乗ったような感じも味わえます。
カウンター席の椅子は開店するので、景色も見やすいです。

運転席側にはテーブルが使えるグループ席があります。
テーブルは広げると倍くらいの大きさになるのでグループや家族でお弁当屋飲み物を広げられます。

2号車
2号車を1号車側から見た写真です。
海側はすべてカウンター席になっています。
山側は座席の間にソファーがあります。

端の座席には壁に小さなテーブルがあります。
少し得した気分になるかも?

山側には通路に向いてソファーがあります。
このソファーは1号車のソファーと同じように見えますが、指定席になっています。
テーブルもあるので食事もできます。

2号車のソファー横にも1号車と同じように本棚があります。
上の棚にはおもちゃや工芸品が置かれています。

2号車の運転席側にはキッズコーナーがあります。
キッズチェアとベビーベッドがあります。
小さな子供用のかわいい椅子が並んでいます。

子供サイズの小さなかわいい椅子が3つ。
後ろには番号も付いています。
ベビーベッドからもいい景色が見れそうです。


キッズコーナーの後ろには、おとうさんおかあさんが座れるソファーがあります。

多目的お手洗い、トイレ
1号車の鹿児島中央寄りには多目的お手洗いがあります。
黄色いのれんをくぐった、サービスカウンターの前です。

ベビーチェアも備えています。
洗面台もお手洗いの中にあります。


運転室の扉の上には停車駅表示機があります。

特急指宿のたまて箱の車内販売など
特急指宿のたまて箱ではジュースやお菓子、ビールヤおつまみなどの販売があります。
いぶたまプリン:430円
カメロンパン:240円
いぶたまストラップ:840円
指宿温泉サイダー:260円
ピンバッジ:530円
いぶたまスイーツ:720円
またストラップやキーホルダー、マスキングテープなどのグッズも販売しています。

車内にもメニューがあります。
ホームページのメニューにはない「おにぎりのたまて箱」もあります。
(写真の価格は増税前価格です)


行きの列車では売り切れごめんのおにぎりのたまて箱とカメロンパンをいただいました。
飲み物はビールのさつまゴールドと知覧茶です。

おにぎりのたまて箱はいぶたまのように白黒半分のおにぎりです。
中には厚焼き玉子と油みそ、レタスが入ってインす。
甘旨い油みそと玉子焼きでボリュームありおいしいです。

帰りの列車では再びおにぎりのたまて箱といぶたまプリン(410円)を頂きました。
黒ゴマプリンとカスタードプリン。
白黒のコントラストでいぶたまを表現しています。
カスタードと黒ごまのプリンはそれぞれでも混ぜてもおいしい一品です。
コチラも売り切れごめんなので、見かけたら買うことをおススメします。

このようなワゴンで販売しています。
お客さんが多いときは二人がかりでもう一人はかごをもって売りにやってきてくれます。

特急指宿のたまて箱の車窓やアトラクションなど
海側の座席からは絶景が楽しめます。
指宿のたまて箱では海側のカウンター席を確保するのがよいでしょう。
鹿児島中央駅を出て、南鹿児島駅あたりからは錦江湾に浮かぶ桜島が見えます。

薩摩今和泉駅を過ぎて宮ヶ浜駅付近まで錦江湾に浮かぶ知林ヶ島が見えます。
知林ヶ島は3月から10月の中潮の干潮時に、長さ800mの砂州と呼ばれる砂の道ができます。
この砂州を通って、潮の香りを感じながら知林ヶ島にわたることができます。
島と陸地を結び、消えてもまた現れることから「縁結びの島」とも呼ばれ、パワースポットとして人気を集めています。
知林ヶ島には指宿駅からバスで行くことができます。

「言霊サービス」というものがあります。
ちょっとぼけてますが、備え付けているカードに車内アナウンスでしてほしい伝言を書いて、たまて箱に入れるとアナウンスしてくれます。
願い事を書いたり、サプライズしたり。
旅の思い出になること間違いなしです、

乗車記念の乗車証は指宿の菜の花といぶたまが描かれています。

特急指宿のたまて箱で行けるところ
特急指宿たまて箱は指宿と鹿児島を結んでいます。
列車名にもある指宿は癒しの温泉地。
東洋のハワイと呼ばれ、砂むしやグルメが楽しいところです。


特急指宿のたまて箱の停車駅、時刻
特急指宿のたまて箱の停車駅は下記の通りです。
鹿児島中央=喜入=指宿
鹿児島中央から指宿までの所要時間は50分~56分です。
運行時刻は次の通りです。
(2021年3月改正)
(下り:指宿行き)
指宿のたまて箱1号:鹿児島中央9:56発→喜入10:26着→指宿10:47着
指宿のたまて箱3号:鹿児島中央11:56発→喜入12:26着→指宿12:48着
指宿のたまて箱5号:鹿児島中央13:56発→喜入14:27着→指宿14:49着
(上り:鹿児島中央行き)
指宿のたまて箱2号:指宿10:56発→喜入11:17発→鹿児島中央11:48着
指宿のたまて箱4号:指宿12:57発→喜入13:18発→鹿児島中央13:48着
指宿のたまて箱6号:指宿15:05発→喜入15:27発→鹿児島中央16:00着
詳細時刻はJR九州のHPをご覧下さい。
特急指宿のたまて箱の運賃、料金、お得な切符など
通常の運賃、料金
鹿児島中央~指宿:おとな2,300円(指定席)
(繁忙期や閑散期は少し変動します)
指宿レール&バスきっぷ
鹿児島中央~指宿・西大山間を「往復JR」もしくは「片道JR+片道路線バス」でお得に観光できる切符です。
指宿のたまて箱にも乗車できます。
大人3,150円、小人1,540円
(「往復JR」もしくは「片道JR+片道路線バス」とも同額)

JR九州のみどりの窓口かJR九州「観光きっぷダイヤル」で申し込むことができます。
特急指宿のたまて箱から乗り換えできる列車
鹿児島中央駅
特急「きりしま」
特急指宿のたまて箱の関連商品
特急指宿のたまて箱とは
特急「指宿のたまて箱」は鹿児島の指宿枕崎線を主に運行する観光特急列車です。
2011年(平成23年)3月から運行を開始しました。
鹿児島中央~指宿間に1日3往復運転しています。
日本最南端の特急列車です。
列車名の「指宿のたまて箱」は薩摩半島の最南端、長崎鼻一帯に伝わる浦島太郎伝説の玉手箱にちなんでいます。
愛称は列車名を略して「いぶたま」と呼ばれています。

まとめ
・特急「指宿のたまて箱」は指宿枕崎線を走る観光特急列車
・鹿児島中央〜指宿間を1日3往復運行している
・水戸岡鋭治氏の監修で、チーク材を用いた柔らかい内装デザイン
・車内販売ではいぶたまプリン、おにぎりのたまて箱などが名物
・指宿レール&バスきっぷはいぶたまにも乗車でき、西大山や知覧にも行けるお得なきっぷ
指宿のたまて箱は乗車時間は短いですが、楽しい仕掛けがいっぱいです。
指宿は泊まっても楽しいところですが列車の本数が多く日帰りでも楽しめるので、ぜひいぶたまも旅のルートに加えてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。